重症喘息のリスク因子となる食行動パターンに着目
AIによる献立・栄養管理支援アプリ「おいしい健康」を提供する株式会社おいしい健康(以下、おいしい健康)は13日、慶應義塾大学医学部内科学教室(呼吸器)(福永興壱教授)、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所、理化学研究所、Noster株式会社との共同事業として、「成人喘息患者を対象とした食事介入研究」についての取り組みを開始したと発表した。
喘息患者に対する管理栄養士の食事介入を行うとともに、アプリ「おいしい健康」を用いた食行動の解析と改善支援、喘息のコントロール効果測定などを実施していく。
現在、日本における成人喘息の有病率は約10%、そのうちの5~10%は既存の薬物療法を行っても増悪リスクや症状が残存する「重症喘息」にあたるとされる。
こうした重症喘息においては、これまでの研究で、BMI高値により確認される肥満や、内臓脂肪の増加、インスリン抵抗性といった要素が重症化リスク因子になると判明している。
これらから生活習慣病の改善を目的とする食事介入が、喘息コントロールの改善手段としても有用であると考えられるが、現在までの研究では、どのような対象者に、どういった方法で介入を行うことが有益か検討したものが乏しく、実際の臨床で応用可能といえるエビデンスが確立できていない。
喘息患者に対する管理栄養士の食事介入を行うとともに、アプリ「おいしい健康」を用いた食行動の解析と改善支援、喘息のコントロール効果測定などを実施していく。
現在、日本における成人喘息の有病率は約10%、そのうちの5~10%は既存の薬物療法を行っても増悪リスクや症状が残存する「重症喘息」にあたるとされる。
こうした重症喘息においては、これまでの研究で、BMI高値により確認される肥満や、内臓脂肪の増加、インスリン抵抗性といった要素が重症化リスク因子になると判明している。
これらから生活習慣病の改善を目的とする食事介入が、喘息コントロールの改善手段としても有用であると考えられるが、現在までの研究では、どのような対象者に、どういった方法で介入を行うことが有益か検討したものが乏しく、実際の臨床で応用可能といえるエビデンスが確立できていない。
食事と腸内細菌で影響を評価、機序や介入方法の研究へ
今回の研究では、食事介入とともに食事と密接に関連する腸内細菌の解析を実施、腸内細菌叢にも注目して喘息コントロールへの影響を評価していく予定という。
研究には、慶應義塾大学病院に外来通院で気管支喘息治療を行っている人々を対象とし、最初の4週間にまず「おいしい健康」アプリが提案する管理栄養士監修のメニューを食べてもらう。
次の4週間は自己管理期間とし、「おいしい健康」アプリを用いた食事管理を任意で行ってもらう。その間、おいしい健康からは食事に関する推奨情報などの提供も行う。
被験者には喘息症状や体重のデータ記入、提案した食事内容を実践できたかどうかのアンケート回答などを求め、慶應義塾大学病院の呼吸器内科医師は喘息症状や服薬状況の確認を実施する。
おいしい健康の管理栄養士は、体重や自己評価、アプリを通じた食事写真の確認などを行い、栄養指導に関する実施報告を医師に提供する。
これら一連のプロセスの後、患者における喘息症状や体重、体組成、呼吸器などの臨床データ、血清中の脂質や便中の腸内細菌叢といった分析データを組み合わせて解析、食事介入が喘息に与える影響とその機序を多角的にチェックし、具体的な介入方法の探索などを目指す。
喘息患者にとって最適な食事とは何かを明らかにする一歩となることが期待されており、現時点ではまだ不明点の多い喘息と食事にかかる新たな知見獲得が望まれる。
おいしい健康では、将来的に喘息患者への食生活面でのサポートを通じ、喘息治療やQOL向上に寄与していきたいともした。
(画像はプレスリリースより)
研究には、慶應義塾大学病院に外来通院で気管支喘息治療を行っている人々を対象とし、最初の4週間にまず「おいしい健康」アプリが提案する管理栄養士監修のメニューを食べてもらう。
次の4週間は自己管理期間とし、「おいしい健康」アプリを用いた食事管理を任意で行ってもらう。その間、おいしい健康からは食事に関する推奨情報などの提供も行う。
被験者には喘息症状や体重のデータ記入、提案した食事内容を実践できたかどうかのアンケート回答などを求め、慶應義塾大学病院の呼吸器内科医師は喘息症状や服薬状況の確認を実施する。
おいしい健康の管理栄養士は、体重や自己評価、アプリを通じた食事写真の確認などを行い、栄養指導に関する実施報告を医師に提供する。
これら一連のプロセスの後、患者における喘息症状や体重、体組成、呼吸器などの臨床データ、血清中の脂質や便中の腸内細菌叢といった分析データを組み合わせて解析、食事介入が喘息に与える影響とその機序を多角的にチェックし、具体的な介入方法の探索などを目指す。
喘息患者にとって最適な食事とは何かを明らかにする一歩となることが期待されており、現時点ではまだ不明点の多い喘息と食事にかかる新たな知見獲得が望まれる。
おいしい健康では、将来的に喘息患者への食生活面でのサポートを通じ、喘息治療やQOL向上に寄与していきたいともした。
(画像はプレスリリースより)