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脂肪由来ホルモンのアディポネクチン、カロリー制限時の代謝バランス調節に寄与
2026.06.23
国立大学法人東北大学は19日、同大学SiRIUS(医学イノベーション研究所)の生島芳子講師らが、Edinburgh大学Institute for Neuroscience and Cardiovascular ResearchのWilliam Cawthorn博士らと共同で、通常食及びカロリー制限下のアディポネクチンの働きを探る実験を行い、その代謝影響を明らかにしたと発表した。
カロリー制限に対する生体応答の一端が明らかに
国立大学法人東北大学は19日、同大学SiRIUS(医学イノベーション研究所)の生島芳子講師らが、Edinburgh大学Institute for Neuroscience and Cardiovascular ResearchのWilliam Cawthorn博士らと共同で、通常食及びカロリー制限下のアディポネクチンの働きを探る実験を行い、その代謝影響を明らかにしたと発表した。
この研究成果は、6月18日付で米科学誌「PLOS Biology」に掲載されている。
カロリー制限は健康維持や肥満改善に有効だが、体がどのようにカロリー制限に適応するのかはよく分かっていない。脂肪組織から分泌されるホルモンの「アディポネクチン」は、血糖値を低く保つことで知られ、肥満や糖尿病との関係性において研究が進められてきたが、血中アディポネクチン濃度が上昇するカロリー制限下での機能については、明らかになっていない点が多かった。
研究グループは、アディポネクチン欠損マウスモデルを用い、通常食と30%カロリー制限下で、体重、体組成、血糖、血中脂質、エネルギー利用、白色脂肪組織、肝臓の遺伝子発現解析など、各種の代謝学的解析を実施した。また、代謝の応答には性差があることから、雄マウスと雌マウスの療法を対象に解析を進めたという。
この研究成果は、6月18日付で米科学誌「PLOS Biology」に掲載されている。
カロリー制限は健康維持や肥満改善に有効だが、体がどのようにカロリー制限に適応するのかはよく分かっていない。脂肪組織から分泌されるホルモンの「アディポネクチン」は、血糖値を低く保つことで知られ、肥満や糖尿病との関係性において研究が進められてきたが、血中アディポネクチン濃度が上昇するカロリー制限下での機能については、明らかになっていない点が多かった。
研究グループは、アディポネクチン欠損マウスモデルを用い、通常食と30%カロリー制限下で、体重、体組成、血糖、血中脂質、エネルギー利用、白色脂肪組織、肝臓の遺伝子発現解析など、各種の代謝学的解析を実施した。また、代謝の応答には性差があることから、雄マウスと雌マウスの療法を対象に解析を進めたという。
食事条件のみならず性別でも機能に違い
解析の結果、アディポネクチンを欠いていても、カロリー制限による体重や体脂肪量、筋肉量、エネルギー消費量の変化に大きな違いは見られなかった。
これに対し、アディポネクチンは一般に血糖値を下げるホルモンとして知られているが、今回の研究では、カロリー制限時にアディポネクチンを欠いたマウスで、空腹時及び糖を投与した後の血糖値がより低くなるという結果になった。
また、脂質代謝にも変化が見られ、アディポネクチン欠損マウスでは、カロリー制限時の血中遊離脂肪酸の増加がより強いかたちで認められた。
さらに雄マウスでは通常食及びカロリー制限時に、血中の中性脂肪を処理する能力が低下していた。しかしこの中性脂肪処理へのアディポネクチン欠損による影響は、雌モデルでは認められず、性別によってアディポネクチンの機能が異なることが示唆された。
肝臓の遺伝子発現解析では、通常食の場合に脂質代謝に関わる遺伝子が、カロリー制限時の場合にアミノ酸の分解に関わる遺伝子が、それぞれアディポネクチンの有無によって主に変化していることが確認できた。
これらの結果から、アディポネクチンの作用は、肥満や通常食の状態で知られているものと、カロリー制限時とでは異なる可能性が示され、その作用は食事条件のみならず性別によっても違うことが明らかになった。
研究グループでは、今回、アディポネクチンがカロリー制限時の糖や脂質、アミノ酸代謝の制御に関わる可能性が示されたとしつつ、どの臓器で、どの分子経路を介し、こうした変化が生じるのかについては、さらに検討する必要があるとしている。
とくに今回は主に肝臓と白色脂肪組織に着目したが、アディポネクチンは腎臓や筋肉、心臓、血管、免疫細胞などにも作用するため、これらの組織が関与する可能性も検討してみねばならないという。
さらにアディポネクチンの作用は、食事条件や性別によって異なることが明らかとなってきたため、今後はその違いが生じる仕組みを探ることも重要になるとした。
近年はカロリー制限や時間制限食、断続的断食といった肥満や疾患の予防・治療を目的とする食事介入に注目が集まっているが、今後はヒトにおいて、血中アディポネクチン濃度やその変化が、こうした食事介入への反応性とどう関係するかを検討することにより、これまで以上に各個人に最適化された、効果的食事介入法の検討が可能になるとも考えられている。
(画像はプレスリリースより)
これに対し、アディポネクチンは一般に血糖値を下げるホルモンとして知られているが、今回の研究では、カロリー制限時にアディポネクチンを欠いたマウスで、空腹時及び糖を投与した後の血糖値がより低くなるという結果になった。
また、脂質代謝にも変化が見られ、アディポネクチン欠損マウスでは、カロリー制限時の血中遊離脂肪酸の増加がより強いかたちで認められた。
さらに雄マウスでは通常食及びカロリー制限時に、血中の中性脂肪を処理する能力が低下していた。しかしこの中性脂肪処理へのアディポネクチン欠損による影響は、雌モデルでは認められず、性別によってアディポネクチンの機能が異なることが示唆された。
肝臓の遺伝子発現解析では、通常食の場合に脂質代謝に関わる遺伝子が、カロリー制限時の場合にアミノ酸の分解に関わる遺伝子が、それぞれアディポネクチンの有無によって主に変化していることが確認できた。
これらの結果から、アディポネクチンの作用は、肥満や通常食の状態で知られているものと、カロリー制限時とでは異なる可能性が示され、その作用は食事条件のみならず性別によっても違うことが明らかになった。
研究グループでは、今回、アディポネクチンがカロリー制限時の糖や脂質、アミノ酸代謝の制御に関わる可能性が示されたとしつつ、どの臓器で、どの分子経路を介し、こうした変化が生じるのかについては、さらに検討する必要があるとしている。
とくに今回は主に肝臓と白色脂肪組織に着目したが、アディポネクチンは腎臓や筋肉、心臓、血管、免疫細胞などにも作用するため、これらの組織が関与する可能性も検討してみねばならないという。
さらにアディポネクチンの作用は、食事条件や性別によって異なることが明らかとなってきたため、今後はその違いが生じる仕組みを探ることも重要になるとした。
近年はカロリー制限や時間制限食、断続的断食といった肥満や疾患の予防・治療を目的とする食事介入に注目が集まっているが、今後はヒトにおいて、血中アディポネクチン濃度やその変化が、こうした食事介入への反応性とどう関係するかを検討することにより、これまで以上に各個人に最適化された、効果的食事介入法の検討が可能になるとも考えられている。
(画像はプレスリリースより)
参考文献・サイト
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