トイメディカルと熊本大学が共同研究講座を開設
トイメディカル株式会社(以下、トイメディカル)は25日、国立大学法人熊本大学(以下、熊本大学)大学院生命科学研究部(薬学系)において、共同研究講座「製剤応用食品技術共同研究講座」を2024年4月1日に新設し、研究活動を開始すると発表した。
トイメディカルが保有する、アルギン酸塩類を用いた独自の塩分コントロール技術と、熊本大学大学院生命科学研究部製剤設計学分野の有する製剤技術や知見を融合させ、新たなフードテックを創出していくことを目指す。講座設置期間は2026年3月31日までを予定する。
塩分の中に含まれるナトリウムは、人体における浸透圧調整や神経伝導シグナル、消化吸収補助、疲労回復、筋肉・心筋の収縮・弛緩など多くの役割を担っており、欠かすことのできない重要な栄養素のひとつである。また、塩味として食生活を豊かにしてくれたり、食品を保存する塩蔵という方法で古くから私たちの食生活と食文化を支えてきたりしたものでもある。
一方で、塩分の過剰摂取は高血圧の進行に深く関与し、心血管疾患や脳卒中、腎不全などの生活習慣病や癌といった重篤な疾患の発症リスクになっていることも判明している。
中でも日本を含む東アジアでの塩分の過剰摂取は、感染性疾患以外の死因として最大の要因であることも指摘されている。
WHOでは、1日当たりの推奨塩分摂取量を5g、日本の厚生労働省では男性7.5g未満、女性6.5g未満としているが、実際の日本人の1日当たりの平均塩分摂取量は10.1g(男性10.9g、女性9.3g)で、これら推奨量を大きく上回っており、生活習慣病の発症や増悪を避けるべく、低減の必要性が叫ばれてきた。
しかし減塩施策は多様に実施されてきたものの、塩分使用量を直接減らす減塩は、塩味を薄くしてしまうことが避けられず、美味しく食べる楽しみを損なう面もあり、継続が難しいなど、なかなか効果を生む結果につながっていない。
そこで、今回の共同研究講座では、減塩や食事制限とは全く異なるアプローチにより、塩味のある美味しい食事をとる楽しみを損なわせず、健康も維持できるような食品提供を目指していくという。
トイメディカルが保有する、アルギン酸塩類を用いた独自の塩分コントロール技術と、熊本大学大学院生命科学研究部製剤設計学分野の有する製剤技術や知見を融合させ、新たなフードテックを創出していくことを目指す。講座設置期間は2026年3月31日までを予定する。
塩分の中に含まれるナトリウムは、人体における浸透圧調整や神経伝導シグナル、消化吸収補助、疲労回復、筋肉・心筋の収縮・弛緩など多くの役割を担っており、欠かすことのできない重要な栄養素のひとつである。また、塩味として食生活を豊かにしてくれたり、食品を保存する塩蔵という方法で古くから私たちの食生活と食文化を支えてきたりしたものでもある。
一方で、塩分の過剰摂取は高血圧の進行に深く関与し、心血管疾患や脳卒中、腎不全などの生活習慣病や癌といった重篤な疾患の発症リスクになっていることも判明している。
中でも日本を含む東アジアでの塩分の過剰摂取は、感染性疾患以外の死因として最大の要因であることも指摘されている。
WHOでは、1日当たりの推奨塩分摂取量を5g、日本の厚生労働省では男性7.5g未満、女性6.5g未満としているが、実際の日本人の1日当たりの平均塩分摂取量は10.1g(男性10.9g、女性9.3g)で、これら推奨量を大きく上回っており、生活習慣病の発症や増悪を避けるべく、低減の必要性が叫ばれてきた。
しかし減塩施策は多様に実施されてきたものの、塩分使用量を直接減らす減塩は、塩味を薄くしてしまうことが避けられず、美味しく食べる楽しみを損なう面もあり、継続が難しいなど、なかなか効果を生む結果につながっていない。
そこで、今回の共同研究講座では、減塩や食事制限とは全く異なるアプローチにより、塩味のある美味しい食事をとる楽しみを損なわせず、健康も維持できるような食品提供を目指していくという。
一般ヘルスケアから医療・介護分野への応用展開にも期待
ポイントは、トイメディカルの有する独自の「塩分コントロール技術」にある。これは、海藻から抽出したアルギン酸類の塩分吸着機能に着目したもので、食事中の塩分量を減らすのではなく、吸着によって体内への吸収を制限する技術である。
具体的には、親水性アルギン酸塩と疎水性アルギン酸塩をバランス良く配合した塩分吸着ファイバーを用い、サプリメントや食品に展開、不要な塩分の吸収を妨げるものとする。
食事とともに取り込まれた塩分(ナトリウム)を、胃の中でアルギン酸類がとらえ、ゲル状に変化してナトリウムを捕捉したまま移動、そのまま便として排出されるという流れだ。
この「塩分コントロール技術」は、食事からの塩分吸収を抑制するだけでなく、多様なNCDs(非感染性疾患)の予防や健康増進につながる可能性があるとみられている。
この技術に、熊本大学の製剤技術をかけ合わせることで、塩分コントロール機能を有した食品原料の物理化学的性質改善や放出制御・標的指向性の付与など、機能性向上や物性改善も可能になると見込む。
講座では、そうした研究を通じて高機能化された食品添加物原料や健康食品、保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)の開発を目指していくとする。
トイメディカルと熊本大学では、健康・ヘルスケア分野はもちろん、医療・介護分野への応用展開も見据え、食の美味しさ・楽しみと健康を両立させる技術や製品を創出、広く健康社会の実現と健康寿命延伸に貢献していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)
具体的には、親水性アルギン酸塩と疎水性アルギン酸塩をバランス良く配合した塩分吸着ファイバーを用い、サプリメントや食品に展開、不要な塩分の吸収を妨げるものとする。
食事とともに取り込まれた塩分(ナトリウム)を、胃の中でアルギン酸類がとらえ、ゲル状に変化してナトリウムを捕捉したまま移動、そのまま便として排出されるという流れだ。
この「塩分コントロール技術」は、食事からの塩分吸収を抑制するだけでなく、多様なNCDs(非感染性疾患)の予防や健康増進につながる可能性があるとみられている。
この技術に、熊本大学の製剤技術をかけ合わせることで、塩分コントロール機能を有した食品原料の物理化学的性質改善や放出制御・標的指向性の付与など、機能性向上や物性改善も可能になると見込む。
講座では、そうした研究を通じて高機能化された食品添加物原料や健康食品、保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)の開発を目指していくとする。
トイメディカルと熊本大学では、健康・ヘルスケア分野はもちろん、医療・介護分野への応用展開も見据え、食の美味しさ・楽しみと健康を両立させる技術や製品を創出、広く健康社会の実現と健康寿命延伸に貢献していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)