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血中アルブミン酸化還元バランスがたんぱく質栄養状態とフレイルをつなぐ指標に
2026.08.03
順天堂大学は7月29日、同大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター消化器内科の浅岡大介教授らと森永乳業株式会社が、同センター消化器内科に通院する65歳以上の高齢外来患者を対象に、食事検査・血液検査・身体機能などのデータを解析した横断研究により、高齢者の血中アルブミン酸化還元バランスがたんぱく質栄養状態と関連する可能性、さらにたんぱく質栄養状態とフレイル・プレフレイルとをつなぐ指標になる可能性を見出したと発表した。
高齢者の指標として注目
順天堂大学は7月29日、同大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター消化器内科の浅岡大介教授らと森永乳業株式会社が、同センター消化器内科に通院する65歳以上の高齢外来患者を対象に、食事検査・血液検査・身体機能などのデータを解析した横断研究により、高齢者の血中アルブミン酸化還元バランスがたんぱく質栄養状態と関連する可能性、さらにたんぱく質栄養状態とフレイル・プレフレイルとをつなぐ指標になる可能性を見出したと発表した。
この研究成果は、7月3日付で学術雑誌「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載されている。
この研究成果は、7月3日付で学術雑誌「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載されている。
加齢に伴い心身の活力が低下し、転倒や入院、要介護、死亡などのリスクが高まった虚弱状態をいうフレイルは、その予兆を未然に発見し、栄養管理や運動管理などの介入を進めることが重要であり、それによって健康寿命の延伸が図られると考えられている。
一方、アルブミンは血中で最も豊富なたんぱく質であり、その濃度はたんぱく質栄養状態の指標として活用されている。しかし初期の身体機能の低下やたんぱく質不足は反映されにくいという特徴があり、その点に課題があった。
近年、血中アルブミン酸化還元バランスがアルブミン濃度よりも早期、かつ正確にたんぱく質栄養状態を捉える指標となりうることや、歩行速度や握力といった身体機能を反映する可能性が報告されるようになっている。
そこで研究グループでは、消化器内科に通院する高齢患者を対象に、血中アルブミン酸化還元バランスとたんぱく質摂取量、プレフレイル・フレイルとの関連性を明らかにすることを目的とする研究を実施することとした。
一方、アルブミンは血中で最も豊富なたんぱく質であり、その濃度はたんぱく質栄養状態の指標として活用されている。しかし初期の身体機能の低下やたんぱく質不足は反映されにくいという特徴があり、その点に課題があった。
近年、血中アルブミン酸化還元バランスがアルブミン濃度よりも早期、かつ正確にたんぱく質栄養状態を捉える指標となりうることや、歩行速度や握力といった身体機能を反映する可能性が報告されるようになっている。
そこで研究グループでは、消化器内科に通院する高齢患者を対象に、血中アルブミン酸化還元バランスとたんぱく質摂取量、プレフレイル・フレイルとの関連性を明らかにすることを目的とする研究を実施することとした。
早期の栄養状態評価に役立つか
まず消化器内科に通院する65歳以上90歳未満の高齢外来患者377人を対象に、食事検査、血液検査、フレイル・プレフレイル評価を実施し、これらのデータによる統計解析を実施した。フレイルの状態評価は改定日本版CHSに基づき、健常、プレフレイル、フレイルの3群に分類している。
食事摂取量は簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)により、エネルギー、たんぱく質、炭水化物、脂質の摂取量を評価している。そして血中たんぱく質栄養指標として、血中アルブミン酸化還元バランス、アルブミン濃度、総たんぱく質濃度、トランスサイレチン濃度、分岐鎖アミノ酸濃度の測定を行った。
たんぱく質摂取量と血中栄養指標の関連性は重回帰分析を用いて検証、プレフレイル・フレイルと血中栄養指標、または栄養素摂取量との関係はロジスティック回帰分析を用いて解析された。さらに媒介分析により、たんぱく質摂取量とプレフレイル・フレイルの関連が血中アルブミン酸化還元バランスを介するかどうか検討を進めている。
研究の結果、対象通院患者のうちフレイル分類が可能であった375人のうち、32.8%が健常、52.5%がプレフレイル、14.7%がフレイルに該当していた。
食事摂取量は簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)により、エネルギー、たんぱく質、炭水化物、脂質の摂取量を評価している。そして血中たんぱく質栄養指標として、血中アルブミン酸化還元バランス、アルブミン濃度、総たんぱく質濃度、トランスサイレチン濃度、分岐鎖アミノ酸濃度の測定を行った。
たんぱく質摂取量と血中栄養指標の関連性は重回帰分析を用いて検証、プレフレイル・フレイルと血中栄養指標、または栄養素摂取量との関係はロジスティック回帰分析を用いて解析された。さらに媒介分析により、たんぱく質摂取量とプレフレイル・フレイルの関連が血中アルブミン酸化還元バランスを介するかどうか検討を進めている。
研究の結果、対象通院患者のうちフレイル分類が可能であった375人のうち、32.8%が健常、52.5%がプレフレイル、14.7%がフレイルに該当していた。
たんぱく質摂取量に関しては、摂取量が多い人ほど、フレイルの重症度が低いことが判明した。一方で炭水化物と脂質の摂取量はフレイルの重症度と有意な関連を示さなかった。
血中指標のうちでは、アルブミン酸化還元バランスだけが、たんぱく質摂取量と有意に関連することが判明した。プレフレイル・フレイルに関しては、血中指標のうち、アルブミン酸化還元バランスのみがプレフレイルと有意に関連、またアルブミン酸化還元バランスはフレイルとも有意に関連した指標の一つと確認された。
また媒介分析により、たんぱく質摂取量とプレフレイル・フレイルとの関連の一部は、血中アルブミン酸化還元バランスを介して説明できる可能性が示唆された。
これらの結果から、血中アルブミン酸化還元バランスは、たんぱく質の栄養状態の指標としてだけでなく、プレフレイルを含むフレイル状態の把握に役立つ可能性が考えられた。
ただし今回の研究はある一時点における対象者の食事や血中栄養指標、プレフレイル・フレイルのデータを調査し、その関連性を評価した横断研究であり、たんぱく質摂取量や血中アルブミン酸化還元バランスがプレフレイル・フレイルに及ぼす因果関係については、今後さらなる検証が必要とまとめられている。
栄養不足や運動不足は、加齢に伴う身体機能や筋肉量の低下につながり、転倒や介護が必要になる、寝たきりになるといったリスクを高めるものとされる。研究グループでは、血中アルブミン酸化還元バランスが、これらのリスクを早期に捉える新たな指標として有益であり、栄養と運動の両面からの健康管理に役立つ可能性があるとした。
よって今後はこの指標を用いた健康状態の評価や、栄養・運動指導への活用に向けた検討も進めていきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)
これらの結果から、血中アルブミン酸化還元バランスは、たんぱく質の栄養状態の指標としてだけでなく、プレフレイルを含むフレイル状態の把握に役立つ可能性が考えられた。
ただし今回の研究はある一時点における対象者の食事や血中栄養指標、プレフレイル・フレイルのデータを調査し、その関連性を評価した横断研究であり、たんぱく質摂取量や血中アルブミン酸化還元バランスがプレフレイル・フレイルに及ぼす因果関係については、今後さらなる検証が必要とまとめられている。
栄養不足や運動不足は、加齢に伴う身体機能や筋肉量の低下につながり、転倒や介護が必要になる、寝たきりになるといったリスクを高めるものとされる。研究グループでは、血中アルブミン酸化還元バランスが、これらのリスクを早期に捉える新たな指標として有益であり、栄養と運動の両面からの健康管理に役立つ可能性があるとした。
よって今後はこの指標を用いた健康状態の評価や、栄養・運動指導への活用に向けた検討も進めていきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)
参考文献・サイト
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