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大阪公立大学ら、栄養不足と疲労や意欲低下の関連性を解明
2026.05.18
公立大学法人大阪公立大学(以下、大阪公立大学)とアリナミン製薬株式会社は12日、共同研究により、ビタミンB12と葉酸の不足状態を反映する指標である「血中ホモシステイン濃度」と、疲労との関係を世界で初めて明らかにした。
血中ホモシステイン濃度と疲労との関係を日本人対象の解析で明らかに
公立大学法人大阪公立大学(以下、大阪公立大学)とアリナミン製薬株式会社は12日、共同研究により、ビタミンB12と葉酸の不足状態を反映する指標である「血中ホモシステイン濃度」と、疲労との関係を世界で初めて明らかにした。
健康な日本人を対象とした解析によって示したもので、この研究成果は栄養学分野の国際学術誌「Nutrients」に掲載されている。
現代社会では、多くの人々が慢性的に疲労を感じているといわれる。疲労は生活の質を下げるほか、仕事の効率低下や事故原因となるなど、大きな社会問題のひとつでもある。
研究グループは、疲労の原因のひとつとして栄養状態に着目、とくに偏った食生活によって不足しやすい水溶性ビタミンが関係しているのではないかと考えた。ビタミンは体の働きを整え、エネルギー産生にも関わるなど、健康を支える必須栄養素だ。
今回の研究では、人間の体内の酸化ストレスに注目した。中でもその酸化ストレスと関係の深い物質である、ホモシステインにフォーカスして進めたという。血中ホモシステイン濃度は、ビタミンB12と葉酸の摂取不足により増加していく。高ホモシステイン血症では体内で酸化ストレスが増加し、心血管疾患や認知症、骨折などの疾病リスクが上昇するとされる。妊婦の場合、胎児の神経管閉鎖障害リスクとも関連するという。
疲労の主要メカニズムも酸化と炎症にあるため、血中ホモシステイン濃度とは何らかの関係がある可能性が高いと予測されたため、この関係性分析を進めた。
健康な日本人を対象とした解析によって示したもので、この研究成果は栄養学分野の国際学術誌「Nutrients」に掲載されている。
現代社会では、多くの人々が慢性的に疲労を感じているといわれる。疲労は生活の質を下げるほか、仕事の効率低下や事故原因となるなど、大きな社会問題のひとつでもある。
研究グループは、疲労の原因のひとつとして栄養状態に着目、とくに偏った食生活によって不足しやすい水溶性ビタミンが関係しているのではないかと考えた。ビタミンは体の働きを整え、エネルギー産生にも関わるなど、健康を支える必須栄養素だ。
今回の研究では、人間の体内の酸化ストレスに注目した。中でもその酸化ストレスと関係の深い物質である、ホモシステインにフォーカスして進めたという。血中ホモシステイン濃度は、ビタミンB12と葉酸の摂取不足により増加していく。高ホモシステイン血症では体内で酸化ストレスが増加し、心血管疾患や認知症、骨折などの疾病リスクが上昇するとされる。妊婦の場合、胎児の神経管閉鎖障害リスクとも関連するという。
疲労の主要メカニズムも酸化と炎症にあるため、血中ホモシステイン濃度とは何らかの関係がある可能性が高いと予測されたため、この関係性分析を進めた。
ビタミン不足を招かないバランスのとれた食事が重要
研究グループは、健康な日本人600人を対象に、血液中に含まれるホモシステインと葉酸、ビタミンB12の量を調べた。すると、血液中のホモシステイン値が高い人では、男女ともにビタミンB12と葉酸の量が少なく、ホモシステイン値が、これらのビタミンの不足状況を反映していることが確認できた。
次に疲労との関係を男女別に分析した。ここでは年齢や睡眠時間、仕事の忙しさ、食事内容など、疲労に影響を与えうる要因を同時に考慮して解析を進めている。
すると、男性ではホモシステイン値が高いほど身体的疲労のスコアが高く、疲労を強く自覚していることが判明した。一方女性では、ホモシステイン値が高いほど意欲スコアが低下することが明らかになった。「不安・抑うつスコア」や「注意力・認知機能低下スコア」との関連もみられたという。
これらの結果から、ビタミンB12や葉酸が不足すると、ホモシステイン代謝が進まず、ホモシステイン値が高くなり、それが疲労や意欲低下に関係している可能性があることが示唆された。
血中ホモシステイン濃度はこれまで、心血管疾患や認知症、骨折、胎児の神経管閉鎖障害などとの関係の観点から注意喚起がなされてきたものだが、今回の結果から研究グループでは、疲労や意欲の面にも留意していく必要があるとしている。
ホモシステイン値の上昇を抑えるには、ビタミンB12や葉酸の不足を防ぐことが重要であり、日頃からバランスのよい食事摂取を心がけることがポイントになる。
(画像はプレスリリースより)
次に疲労との関係を男女別に分析した。ここでは年齢や睡眠時間、仕事の忙しさ、食事内容など、疲労に影響を与えうる要因を同時に考慮して解析を進めている。
すると、男性ではホモシステイン値が高いほど身体的疲労のスコアが高く、疲労を強く自覚していることが判明した。一方女性では、ホモシステイン値が高いほど意欲スコアが低下することが明らかになった。「不安・抑うつスコア」や「注意力・認知機能低下スコア」との関連もみられたという。
これらの結果から、ビタミンB12や葉酸が不足すると、ホモシステイン代謝が進まず、ホモシステイン値が高くなり、それが疲労や意欲低下に関係している可能性があることが示唆された。
血中ホモシステイン濃度はこれまで、心血管疾患や認知症、骨折、胎児の神経管閉鎖障害などとの関係の観点から注意喚起がなされてきたものだが、今回の結果から研究グループでは、疲労や意欲の面にも留意していく必要があるとしている。
ホモシステイン値の上昇を抑えるには、ビタミンB12や葉酸の不足を防ぐことが重要であり、日頃からバランスのよい食事摂取を心がけることがポイントになる。
(画像はプレスリリースより)
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