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転職ノウハウ

2023.08.16

薬局・ドラッグストアで働く管理栄養士・栄養士のお仕事とは?

カバー画像:薬局・ドラッグストアで働く管理栄養士・栄養士のお仕事とは?

こんにちは、管理栄養士の渡部 早紗です。

突然ですが、『健康サポート薬局制度』ってご存知ですか?

健康サポート薬局とは、薬局の機能に加えて、地域の方の主体的な健康の保持増進をサポートする機能を加えたものです。実はその中に、管理栄養士・栄養士による栄養に関する取り組みも含まれているんです。

健康サポート薬局は、2021年3月31日時点で、全国に2,515軒もあり、薬局・ドラッグストアにおける管理栄養士・栄養士のニーズがどんどん高まってきているというわけです!

そんな薬局・ドラッグストアのお仕事は、具体的にどんな内容か気になりますよね。

今回は、薬局・ドラッグストアに就職・転職したい方に向けて、お仕事内容やキャリアプランについて解説していきます!

1.薬局で働く管理栄養士・栄養士の仕事内容とは?

薬局やドラッグストアの仕事内容は、大きく分けて一般社員と同様の仕事と、管理栄養士・栄養士ならではの仕事があります。

まずは基本の業務からスタート

薬局・ドラッグストアで働く管理栄養士・栄養士は、資格に関わる仕事だけではありません。新卒の場合は特に、最初は接客や商品の発注、品出し、レジ打ちなど、一般社員と同様の仕事から始まります。

「せっかくなら栄養に関する仕事だけしたい…!」と思うかもしれませんが、お客さんが多くてレジが忙しいときには、薬局・ドラッグストアで働く1人の社員としてサポートできるようになりたいですよね!

また、発注・品出し・レジ打ちを経験することで、お客様の生活背景や食習慣などが見えてくるので栄養相談や講座などの仕事に活かすことができるので、 大事な仕事の一つです。

資格を活かした仕事は幅広い!

管理栄養士・栄養士の資格を活かした仕事内容として、主に店舗での栄養指導があります。例えば、ダイエットのための食事指導や、生活習慣病といった病気の予防のための食事指導です。

ほかにも、来店が難しいお客さんの自宅に訪問して栄養指導を行うケースもありますよ!

さらに、『認定栄養ケア・ステーション』と呼ばれる日本栄養士会が認定した栄養ケアのサポートや指導が受けられる拠点となる薬局であれば、管理栄養士・栄養士としての活躍の幅が広がります!

クリニックや歯科と連携して疾病に対する食事療法を行うことや、料理教室や栄養教室・セミナーの開催と集客などが、認定栄養ケア・ステーションにおける仕事です。

店舗ではなく本部で働くようになると、管理栄養士監修のPB(プライベートブランド)商品作成や、コラムの発信など、社内全体での活躍も可能に!

このように、薬局・ドラッグストアで働く場合は資格を活かしたさまざまな仕事がありますよ。

2.薬局でのキャリアプランは?

薬局・ドラッグストアのキャリアプランは、一般職と総合職によって異なる場合が多いです。

一般職・総合職いずれも、正社員として働く場合、多くの会社では『登録販売者』と呼ばれる第二・第三の医薬品を販売する専門職の資格取得を求められます。

薬局やドラッグストアは、薬が利益の大部分を占めるので、登録販売者がいなくて第二・第三医薬品が売れない…!となる事態を防ぐため、管理栄養士・栄養士も貴重な戦力となります。

登録販売者は、試験に合格する必要がありますが、人体のしくみなど、管理栄養士・栄養士の勉強と重なる部分もあるので、勉強しやすいですよ。

店舗で活躍!一般職

一般職は、経験を積むことで店長を目指せる場合が多く、店舗業務が中心。給与は総合職より低くなりますが、転勤が少ない点が魅力です。

未経験からドラッグストアに転職する場合は、一般職へ応募する場合が多くなります。

さらなるキャリアを目指す!総合職

一方、転勤が多いものの給与が高く、本部に行ってさらなるキャリアを目指すことができるのが総合職です。例えば、先に挙げたPBの商品開発対外発信のコラム編集者、社内の教育担当になることもあります。

ほかにも、競争率はとても高いですが『バイヤー』と呼ばれる店舗に置く商品の買い付けなどを行う仕事を目指すことも可能 です。

バイヤーは新卒で総合職に入るか、元々別の業界でバイヤーとして活躍した人がなる場合がほとんどであり、さらに店舗の店長経験も必要なことが多い仕事になります。

このように、管理栄養士・栄養士として、薬局やドラッグストアでキャリアアップを目指せます!

ちなみに、一般職・総合職全体としては、店長を目指す場合が多いようですよ。

3.薬局ならではのやりがいとは?

薬局・ドラッグストアは立ち仕事が多く、重いものを運ぶ作業が多いので、意外にも体力勝負です!さらに、対面での接客が基本なので、厳しいことを言われることも。

「栄養相談がしたい!」と思っても、店舗の業務が忙しいと、なかなかできない場合もあります。

ですが、薬局・ドラッグストアならではのやりがいも沢山あるんです!
・人と関わることができる
コロナ禍によって人との関わりが少なくなった今、薬局やドラッグストアでコミュニケーションを取ることを楽しみにしているお客さんもいます。

接客を通して、お客さんにホッとした時間をお届けするのも仕事ですね。

・地域の健康に携わることができる
町内会や地域サロンに出向いて健康づくりのための講座を開くなど、地域に根付いた取り組みができます。

栄養相談に足を運びやすいのは、お客さんが気軽に来店しやすい薬局・ドラッグストアならではですね。

食生活を通して、地域の健康づくりに貢献する管理栄養士・栄養士になりたい!と思う人は、薬局・ドラッグストアでのお仕事を検討してみてはどうでしょうか。

・栄養の知識が幅広く活かせる
食料品の販売に力を入れ『健康』を意識するドラッグストアが増えています。

地域の人が、より健康的な食品を選択できるように、商品陳列やPOP広告において、食品が持つ健康効果をアピールするなど、管理栄養士・栄養士の力が活かせる場面がこれからもっと広まりそうですよ!

市販の離乳食や介護食の種類が豊富な点も薬局・ドラッグストアの強みですよね。離乳食や介護食は形態の違いが複雑なので、悩んでいる方にアドバイスすることも管理栄養士・栄養士としてお役に立てます!

・美容に携わることができる
メイク用品を扱う薬局・ドラッグストアでは、さまざまな化粧品に囲まれてお仕事できるという魅力があります。

スキンケアの相談のときには、栄養の知識を用いてインナーケアまで提案できるのは、管理栄養士・栄養士ならではのスキルと喜ばれるポイントですよね。

4.困ったときは助け合える仲間がいる!薬局管理栄養士研究会

薬局やドラッグストアで働く管理栄養士・栄養士は、1店舗につき1人であることがほとんどです。また、会社全体においても、管理栄養士・栄養士の人数が少ないこともあります。

同じ職種の人数が少ないと、「仕事内容で困ったときはどうしよう…」と不安になってしまいますよね。

でも、安心してください!

『薬局管理栄養士研究会』という城西大学が主催で行う薬局の管理栄養士・栄養士・事業管理者を対象にした研究会があります。

同じ業界で働く横のつながりができるので、困ったときに相談できる仲間ができるのは心強いですね!

5.まとめ

薬局・ドラッグストアで働く管理栄養士・栄養士のお仕事について紹介しました。

薬局業務には、接客など一般的な業務と、栄養相談をはじめとする資格を活かした仕事があります。

冒頭にお伝えしました健康サポート薬局制度や、近年の健康志向が追い風となり、気軽に栄養相談ができる薬局栄養士の需要が高まっています!

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参考文献・サイト

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渡部 早紗

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