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2023.10.31

給食委託会社で働く管理栄養士・栄養士とは?仕事内容や、直営との違いも紹介!

カバー画像:給食委託会社で働く管理栄養士・栄養士とは?仕事内容や、直営との違いも紹介!

こんにちは!管理栄養士の渡部 早紗です。

管理栄養士・栄養士の代表的な勤務先のひとつが『給食委託会社』。委託会社の求人を見かけることは多いですよね。

また、現在委託会社で働いていて、「しんどい…みんなも同じ境遇なの?」「委託会社って大変すぎ!」と感じている方も多いのでは…?

ホワイトなのかブラックなのか…委託会社のお仕事内容って気になりますよね。そこで今回は、委託会社の役割やお給料などの待遇についてリサーチしました!

委託栄養士として働くメリットはもちろん、大変な面も包み隠さずお伝えしますので、就職・転職を考えている人はぜひ参考にしてみてくださいね。

はじめに…

給食会社さんの呼び方は様々です。
委託会社、給食受託会社、委託給食会社、給食委託会社、受託会社などなど…

どれが一般的か、エイチエtwitterでアンケートを取りました。
僅差ではありますが、給食委託会社​一般的との結果でした!なので、エイチエでは「給食委託会社」で統一して表現していきます。

1.給食委託会社で働く管理栄養士・栄養士の役割と仕事内容とは?

まずは給食委託会社で働く管理栄養士・栄養士の役割についてみていきましょう。

役割

給食委託会社の役割は、コスト面や人材の確保が困難なため、直営が難しい施設に代わって、献立作成・調理・盛り付けなどの給食管理の一連を代行することです。

給食は1食あたりの金額が決まっているため、限られたコストで運営する必要があります。また、

スタッフを採用して育成することは、陰ながら労力がいるもの。さらに、異物混入対策や食中毒対策など、安全管理の徹底が求められ、神経をつかう仕事でもあります。

そのため、直接雇用よりも人件費や管理の手間が少なくなる給食の外部委託が求められているのです。

仕事内容

委託栄養士の仕事内容は、給食管理業務全般です。詳しくみていきましょう!

まず、受託先(実際に働く施設)には
・病院
・介護福祉施設
・保育園
・社員食堂
などがあります。ほかにも、最近は学校給食の外部委託も増えています。

受託先では、調理現場業務をメインに、食数の管理や発注、検品、食材の在庫管理、衛生管理などを行います。

入社してすぐは、管理栄養士や栄養士も調理現場に入り、一通りの給食調理の流れや導線を理解することから始まります。調理現場の経験を積んでから、献立作成や食数の管理、発注などの事務方の仕事へと進むことが多いです。

さらに、受託側との打ち合わせやミーティングに参加することも。

年数を重ねてキャリアアップすると、チーフ(現場責任者)になって全体の指導やシフト管理をするほか、本部のスタッフとして指導や巡回をすることもありますよ!

2.給食委託会社における管理栄養士・栄養士の給与やお休みなどの待遇面

給食委託会社で特に気になるのが給与やお休みなどの待遇面ですよね。詳しく解説します!

給与

■4年制大学・専門卒
管理栄養士 18万~21万
栄養士   15万~18万

■短大・専門卒
栄養士   14.5万~17.5万
「大変なのに給料低い…」と感じるかもしれませんが、現場責任者レベルになると月給30万円ほどになるなど、役職によってどんどん給与が高くなるのが委託会社の特徴です。

さらに、都会ほど家賃などの物価が高いため、全国区の委託会社の場合は地域によって給与が異なる場合もありますよ!

ほかにも、栄養士と管理栄養士は同じ給与で、管理栄養士手当として月額数万円支給される会社も。

委託会社は賞与ありの場合が多い印象です。さらに、福利厚生が充実していて、宿泊施設や飲食店を割引で利用できるなど、給与以外に嬉しい特典がついた会社もありますよ!

勤務時間

勤務時間は9:00~18:00と記載されている場合が多いですが、実際はシフト制の会社がほとんどです。人員が少ないため、時間外が多いケースもあります。

レアケースですが…病院や福祉施設のように、朝昼夕の3食お出ししている場合などは、朝4時から出勤して朝食の用意、夕食のあとの洗浄、片付け、翌日の準備をして、21時に帰る…といった場合もあります。

そのため、募集要項と実際の勤務時間にギャップがあると、あらかじめ理解しておくといいですね。

お休み

お休みは、シフト制の会社がほとんどです。

勤務時間と同様に、募集要項は「土日年末年始休み」と書かれていても、配属する施設によっては、給食が365日必要ですよね。そのため、シフトで管理されている場合が多いです。

シフト制の場合、月の休日は8~9日、年間105日程度になっている場合が多いですが、人員不足で応援に入る場合もあり、なかなか思うように休めない場合もあります。

一方、保育園や学校の場合は、土日祝日が休みがほとんどです。

3.給食委託会社の大変なこととは?

委託会社の仕事内容や待遇についてお伝えしましたが、やはり気になるのは、大変だと言われる理由…!大きく仕事環境、待遇、人間関係の3つが挙げられます。

これから就職や転職を考える方のためにも、リアルな声とその理由を解説していきます。

仕事環境が過酷

1つ目は、仕事環境。

委託会社では、入社すぐは厨房業務がメインとなり、立ち仕事や重たいものを運ぶなどの重労働が多くなります。

さらに、配膳のミスや異物混入が命に関わることもあるので、神経をつかう仕事が多いのも大変な点です。

また、入社間もないうちから、誤配膳がないようにチェックをしたり、年上やベテラン調理員をまとめたりなど責任のある業務を任されるため、プレッシャーを感じてしまうことや、離職した人の穴埋めで忙しくなってしまうことも環境が過酷な理由として挙げられます。

待遇に不満

2つ目に、待遇面。

朝早くから仕事をして、拘束時間に対して給与が低いことや、大きな会社では、転勤が負担になることもあります。

お休みも取りづらいため、特に入社後すぐは、他の友人と比べて「こんなに頑張っているのに、待遇が悪い…」と感じてしまうことがあります。

人間関係が大変

そして、3つ目が人間関係。会社側の人間関係と、受託先の人間関係の2つに分かれます。

会社側では、正社員やパートの方など、役職も年代もスキルもさまざまな方が集まるため、辛いことを言われるほか、自分とモチベーションが異なる人と一緒に仕事をすることに疲れてしまうこともあるのです。

一方、受託先の管理栄養士・栄養士から厳しいことや無理な要望を言われて、現場と板挟みになり、辛くなってしまうこともあります。


このように、仕事環境・待遇・人間関係で苦しくなることも事実ですが、一方で、委託会社だからこそのメリットもたくさんあります!

4.給食委託会社で経験してよかった5つのこと

大変な部分がある一方で、給食委託会社のメリットもたくさんあります。給食管理経営を学べる点など、それぞれの良い部分をみていきましょう!

栄養のプロとして基礎の部分が身につく

お伝えしたように、厨房業務も伴う委託会社。大変ですが、その分、給食管理と経営を学べるので、管理栄養士・栄養士の基礎の部分がしっかりと身につきます。

最近は、新卒のうちから臨床業務や栄養指導のみを行うケースもありますよね。憧れる人も多いですが、厨房の経験がないと、実情に合った献立作成や栄養管理が難しくなってしまいます。

「厨房でどのように給食が作られるのか知らない」というのは将来のキャリアアップで大きな壁となることが非常に多いです。

委託会社は、給食の管理や経営が実務で身につけられるほか、衛生管理や事故防止対策が徹底されていることもあるので、みっちりと基礎固めができます。

“厨房のことが分かっている”と自信を持って言えることは、大きな強みです。管理栄養士・栄養士としての土台となるスキルが身についていると、その後の転職先でもとても重宝されます。

大量調理の経験で、調理スタッフから信頼を得られる

大量調理の経験が積める委託会社ならではのメリットとして、どこに行っても調理スタッフの方から信頼が得られることがあげられます。

調理スタッフと同じ業務を行うので、現場の方の気持ちや感覚を理解できるのは、管理栄養士・栄養士にとって大きな財産です。

直営の施設へ転職したときにも、調理スタッフの方の気持ちや大変さを分かっているうえでコミュニケーションが取れるので、信頼が得られ、仕事をスムーズに進めることができます。

色んな施設を経験できる

給食委託会社では、異動があるので、さまざまな施設を経験できます。

同じ会社内でも、病院から施設、学校から病院などの分野が違う異動もありますし、たとえば同じ病院でも、食数が100食と1,000食では規模も厨房の動きも違いますよね。

さまざまな施設を通して自分の経験値を上げられるため、転職にも役立ちます。

さらに、転職先が給食を委託している場合は、現場の実情が分かるので連携が取りやすいですし、直営から委託へ切り替えになった時にも対応ができます。

異動することができる

委託会社は異動願いを出せるため、転職をしなくても問題を解決できるメリットがあります。

例えば、ちょっと人間関係が辛い…といった場合でも、退職せずに人間関係をリセットできます。ほかにも、結婚してパートナーに異動があった場合に、同じ地域へ転勤できることもありますので、転勤族にとってありがたいですよね。

さらに、希望先へ異動できる会社もありますので、自分の目指すキャリアアップも可能!異動と聞くとマイナスなイメージを持たれがちですが、このように、働きやすい一面もあります。

社内研修や育成がしっかりしている

現場経験者を募集することが多い直営の施設と異なり、新卒や未経験の人も採用することが多い給食委託会社は、社内研修や人材の育成が充実していることが多いです。

たとえば、会社によっては、直属の指導係がいるほか、会社主催の研修や指導に力を入れている場合もあります。

上司によって指導や育成に差がある直営の施設と比較して、管理栄養士・栄養士としての技術や知識の基礎を身につけられるのは嬉しいですよね。

5.給食委託会社でのキャリアとは?

ご紹介したように、その後の転職で有利になるなど、管理栄養士・栄養士のキャリアアップが見込まれる給食委託会社。実は勤め続けてスキルを身につけることで、社内でのキャリアアップが望めるメリットもあります。

給食委託会社の一般的なキャリアは、厨房の調理業務からスタートして、献立作成や発注。さらに昇進すると、現場責任者として、調理スタッフを取りまとめる役職を目指せます。

その先は、地域内の現場責任者を指導するマネージャーとしての役割や、支店長支社長として地域内の社員をマネジメントする役職も。

ほかにも、本部のスタッフとして
・事業所の巡回や労務管理
・受託先との会議に参加する管理職の業務
・採用担当
・教育・指導係
・労務管理
などの業務も、管理栄養士・栄養士が目指せる役職です。

上司が退職しない限り、なかなか昇進が難しい直営の施設と比較して、実力次第で大きくキャリアアップできるところも、委託会社のメリットですね。

6.まとめ

今回は、委託会社の仕事内容と大変な部分、そして勤めるメリットをお伝えしました。

正直に言って、勤務時間や仕事内容はハードですので、辛いこともあります。ですが、委託会社での経験が、管理栄養士・栄養士として働くうえでの基礎となり、大きなキャリアアップが可能です。

異動できることや、研修や育成がしっかりしているメリットを活かして、委託会社に中途入社する人もいます。

委託会社は、各社で特色があり待遇なども異なるので、自分に合った会社を見つけるためにも、本記事の作成元であるエイチエが提供する転職サポートサービス『栄養士人材バンク』に相談してみてくださいね!

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参考文献・サイト

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渡部 早紗

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