バンドー化学株式会社（以下、バンドー化学）は23日、同社が開発・提供するヘルスケア機器、嚥下運動モニタの「B4S」が、公益財団法人テクノエイド協会が設置する「厚生労働省が行う導入支援の対象となりうる製品の検討委員会」の審査を経て、介護テクノロジー利用の重点分野である「食事・栄養管理支援」に該当する機器として選定されたことを発表した。

導入時に補助金が受けられる可能性があるほか、高齢者の嚥下機能にかかる正確な評価、適切なトレーニング・管理などに活かせる有益な機器となると考えられる。

嚥下運動モニタ「B4S」は、バンドー化学が藤田医科大学リハビリテーション部門との共同研究・開発によって生み出し、2021年10月より販売を開始したヘルスケア機器。

バンドー化学開発の伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH」を活かし、非侵襲的な手法で、従来は嚥下訓練施術者のみが把握可能だった嚥下時の喉の動きを可視化、被験者と共有することを可能にした。

チーム医療を担う他のメンバーとも情報共有が行いやすいほか、嚥下訓練を受ける本人のモチベーション向上につながり、効果的なリハビリテーションを実施しやすくなると高い評価を得ているという。

厚生労働省では、介護人材の確保が喫緊の課題とされる中で、注目される介護ロボットやICTなどの最新テクノロジーを活用し、業務改善や効率化などを進めることで、職員の業務負担軽減を図るとともに、創出された時間をより直接的・本質的な介護ケアの業務に充て、サービスの質向上にもつなげていく現場の生産性向上をいっそう推進すべく、「介護テクノロジー導入支援事業」を実施している。

今回、嚥下運動モニタ「B4S」は、「食事・栄養管理支援」機器として選定されたことで、導入時にこの厚労省の事業補助金を受けられる可能性が高まった。詳細は各都道府県に問い合わせる必要があるが、より初期負担も少なく利活用できる可能性がある。

「B4S」の導入促進により、高齢者の嚥下機能の正確な評価、それによる適切なトレーニングと管理、口腔ケア、食事介助などが進み、リハビリテーションの質向上と介護職員らの業務効率化などが見込まれる。

口からしっかりと摂取していく、栄養面の改善も大いに期待されるだろう。

（画像はプレスリリースより）