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2023.08.30

社員食堂・学生寮で働く管理栄養士・栄養士とは? 仕事内容ややりがいなどを紹介!

カバー画像:社員食堂・学生寮で働く管理栄養士・栄養士とは? 仕事内容ややりがいなどを紹介!

こんにちは、管理栄養士のなつめももこです。

企業の食堂のメニュー本やSNSが話題になることが多く、食堂への就職を考えている管理栄養士・栄養士の方も多いのではないでしょうか。

社員や学生の方の健康増進、そして昼休憩の楽しみをお届けできる社員食堂・学生寮の仕事はとても魅力的ですよね。

今回は社員食堂・学生寮で働く管理栄養士・栄養士の仕事内容ややりがいについてお伝えします。

1.社員食堂・学生寮で働く管理栄養士・栄養士の役割と仕事内容とは?

役割

社員食堂・学生寮では病院給食のような食事制限はありません。しかし、食堂を利用する方の健康増進、生活習慣病の予防など健康面を配慮した食事提供をする必要があります。

食事制限はないものの、レストランや居酒屋などとは違い、健康増進法・労働基準法により管理栄養士または栄養士の配置が義務付けられています。  

法律上、
事業者は事業所において労働者に対し1回100食以上または1日250食以上の給食を行なう時は、栄養士を置くように努めなければならない。社員寮では1回300食以上の給食を行う場合には、栄養士を置かなければならない。

と決められています。

また、最近は社員食堂や学生寮の食事がSNSで話題になったり、レシピ本として人気になったりしていますよね。管理栄養士・栄養士の活躍がその企業のイメージアップにも一役買っています。

食事を通して、利用される方に食べることに興味を持ってもらい、健康を向上させること。そして、その企業のポジティブなイメージに繋げること。それが社員食堂、学生寮で働く管理栄養士・栄養士の役割で腕の見せ所と言えるでしょう。

仕事内容

社員食堂では20代~60代、70代までの働く世代の方に向けて食事を提供します。学生寮では10代、20代のしっかり食べて身体作りをすべき学生が食事提供の対象です。

主な仕事内容は以下のとおりです。
・献立作成
・栄養価計算
・行事食、イベント立案
・衛生管理
・発注業務
・在庫管理
・調理
・洗浄、清掃 など

「献立作成、発注業務などのデスクワークは栄養士、調理は調理師」という職場もあれば、「デスクワークから調理、清掃までを栄養士が行う」という職場もあります。

仕事内容は社員食堂や学生寮の規模にもよりますので、求人情報や面接の際に確認しておくようにしましょう。

2.社員食堂・学生寮おける栄養士の給与やお休みなどの待遇面

社員食堂・学生寮の仕事は直営の場合と給食受託会社から配属される場合とありますが、給料や休みの条件にはあまり差がありません。

給料・勤務時間・休日の一例は以下のとおりです。

給与

■正社員
月給 18万~25万
年収 270万~350万

■パート・アルバイト
時給 1,200~1,500円

勤務時間

■昼食のみ提供
8時~17時(休憩1時間)

■3食提供
5時~24時(休憩1時間/シフト制)
学生寮など3食提供の場合も、仕事内容によっては日勤勤務のみということもあります。詳しくは各求人情報で確認しておきましょう。

お休み

社員食堂と学生寮の休日例は以下のとおりです。
土日祝、夏季休暇・年末年始休暇あり
休日は基本的に企業の営業日、学生寮なら授業や部活のスケジュールに準じます。夏季・年末年始の休暇があることが多いので、プライベートの予定も充実させやすいのがメリットですね。

休日について、詳しくは各求人情報で確認しておきましょう。

3.社員食堂・学生寮での栄養士のやりがいとは?

社員食堂や学生寮は利用される方との距離が近く、顔を見てコミュニケーションをとれます。料理の感想や体調の改善など、利用者さんの感想を直接聞き取れるため、達成感を感じやすいです。

他にも、例えば社員食堂では生活習慣病予防、ダイエット。学生寮では成長期や部活の内容に合わせた食事の提供。 それぞれの問題に対して食生活アンケートを行うなど、利用される方のニーズに合ったメニュー開発も管理栄養士・栄養士としての力の発揮どころです。

利用される方へのアドバイスや健康的な食事の提供により体調・検査数値が改善したという報告を受けることが何よりの働くメリットであり、やりがいに感じるでしょう。

4.社員食堂・学生寮で求められるスキルは?

発想力や想像力

社員食堂や寮は毎日(週に5日)利用される方が多いため、飽きないように毎回喜んでもらえるメニュー作りをする必要があります。

限られた予算の中で、イベント食の企画、さまざまな調理法での食事提供、旬の食材の利用などたくさんのレシピやアイディアを思いつく発想力や想像力が求められます。

日頃から、レシピ本や先輩栄養士の過去の仕事を参考にアイディアをストックしておきましょう。

病気の予防知識

社員食堂は、生活習慣病予防の観点から社員を守る健康づくりの一環で、健康的な食事の提供が求められます。

中には生活習慣病に全く関心がなく、好きなものを好きなだけ食べたい、という利用者さんもいることでしょう。

そのような方にも食事に興味を持ってもらえるようなポップやメニュー表でPRするスキルも必要です。この食事でどんな病気の予防に役立つのか、といった情報を上手に伝えられるようにしておきましょう。

また、学生寮であれば、食生活が乱れがちな10代20代の健康を維持しながら、身体作りにも貢献する必要があります。偏りがちな栄養素を取り入れたメニューを提案し、栄養不足を補えるようにしていきましょう。

愛嬌とコミュニケーション能力

社員食堂や学生寮では愛嬌とコミュニケーション能力が欠かせません。

食堂でのご飯を楽しみに仕事や勉強・部活を頑張っている、という方にとって食堂のスタッフが不愛想だと楽しみも半減してしまいますよね。

距離が近いからこそ、積極的にコミュニケーションをとって、よりよい食事作りに役立てていきましょう。社員食堂や学生寮を利用している方の趣味嗜好、料理の感想、悩みなど様々な意見をメニューに取り入れることでより満足してもらえますよ。

5.まとめ

社員食堂、学生寮で働く管理栄養士・栄養士は、利用する方との距離が近く、やりがいを感じやすいです。

距離が近い分、利用される方の食事に対する悩みや好みについて聞き取ることができるので食事内容に反映しやすいというメリットも あります。

生活習慣病の予防、成長期に必要な栄養補給など、管理栄養士・栄養士としてのスキルを発揮して、いつかレシピ本が出せるかな、と夢を見るのもいいですよね。

本記事の作成元であるエイチエが提供する転職サポートサービス『栄養士人材バンク』でも数は多くないですが、時期やタイミングによっては社員食堂・学生寮の求人を預かっていることもあります。

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なつめ ももこ

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