PHGG配合流動食に関する研究成果を発表
ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンスカンパニー(以下、ネスレ ヘルスサイエンス)は27日、去る2025年2月14日、15日の2日間で開催された「第40回日本栄養治療学会学術集会(JSPEN 2025)」において、同社が製造販売するPHGG配合流動食に関する研究成果が発表されたことを明らかにした。
演題は「経腸栄養2回投与法が栄養状態に及ぼす影響」で、医療法人旭会の園田病院栄養課、木村明佳氏と、同院の理事長・院長である橋本創氏が発表者となっている。
演題は「経腸栄養2回投与法が栄養状態に及ぼす影響」で、医療法人旭会の園田病院栄養課、木村明佳氏と、同院の理事長・院長である橋本創氏が発表者となっている。

日本栄養治療学会は、静脈経腸経口栄養を中心とする栄養療法や、それを支える基礎的な栄養学全般に関する会員相互、または内外の関連学術団体との研究連絡や知識交換、提携の場を広く提供し、代謝や栄養学の進歩普及に貢献するための事業を実施、学術文化の発展と医学・医療の向上による国民の健康福祉への寄与を目指す団体として知られる。
PHGGとは、Partially Hydrolyzed Guar Gumの頭文字をとったもので、グアーガム分解物のこと。インド・パキスタン地方で栽培されているえんどう豆の一種、グアー豆の種子胚乳部分からとれるグアーガムを加水分解した水溶性の食物繊維をいう。
ネスレ ヘルスサイエンスでは、PHGGの有用性に着目し、これを配合した流動食として、最大1バッグ・600kcalの規格商品や半固形タイプの流動食など、さまざまなPHGG配合流動食を提供、科学的な根拠に基づき、患者や医療従事者が抱える課題解決に向けた栄養ソリューションを提供してきている。
PHGGとは、Partially Hydrolyzed Guar Gumの頭文字をとったもので、グアーガム分解物のこと。インド・パキスタン地方で栽培されているえんどう豆の一種、グアー豆の種子胚乳部分からとれるグアーガムを加水分解した水溶性の食物繊維をいう。
ネスレ ヘルスサイエンスでは、PHGGの有用性に着目し、これを配合した流動食として、最大1バッグ・600kcalの規格商品や半固形タイプの流動食など、さまざまなPHGG配合流動食を提供、科学的な根拠に基づき、患者や医療従事者が抱える課題解決に向けた栄養ソリューションを提供してきている。
介護者や医療者の負担を低減しつつ患者の栄養状態も良好に維持
流動食の投与では、通常の食事摂取に比べ、患者の拘束時間が長くなり、十分なケアを受けられる時間が短縮されてしまうほか、経腸栄養にかかる準備など医療従事者の業務量が増大しやすい問題がある。
そこで発表者の園田病院では、経腸栄養患者のQOL向上と業務負担軽減を両立すべく、2023年7月から経腸栄養2回投与法を導入したという。研究では、1日3回の投与から2回の投与に変更された患者の栄養状態に関する影響が検討された。
この2回の投与において、PHGG配合低粘度ソフトタイプ流動食、およびPHGG配合高濃度液状流動食(「アイソカルサポート1.5 Bag」)が用いられている。
そこで発表者の園田病院では、経腸栄養患者のQOL向上と業務負担軽減を両立すべく、2023年7月から経腸栄養2回投与法を導入したという。研究では、1日3回の投与から2回の投与に変更された患者の栄養状態に関する影響が検討された。
この2回の投与において、PHGG配合低粘度ソフトタイプ流動食、およびPHGG配合高濃度液状流動食(「アイソカルサポート1.5 Bag」)が用いられている。

発表によると、3回から2回の投与に変更する前後で、投与エネルギー量に変化はなかったものの、投与たんぱく質量が変更前の49.0プラスマイナス5.5gから変更後は44.6プラスマイナス4.0gに、投与塩分量は6.1プラスマイナス1.4gから3.4プラスマイナス1.8gと有意な減少がみられていた。
変更後の栄養状態変化を推移として調べるため、体重、BMI、血清アルブミン値、Na、K、ヘモグロビン値といった項目について、2回投与の開始前、2カ月後、4カ月後、6カ月後と測定・記録が行われたが、いずれも臨床上問題となる変動は確認されていない。
また、2回投与への変更後における14日間の24時間持続血糖についても問題となる変動はみられなかったという。
変更後の栄養状態変化を推移として調べるため、体重、BMI、血清アルブミン値、Na、K、ヘモグロビン値といった項目について、2回投与の開始前、2カ月後、4カ月後、6カ月後と測定・記録が行われたが、いずれも臨床上問題となる変動は確認されていない。
また、2回投与への変更後における14日間の24時間持続血糖についても問題となる変動はみられなかったという。


一方で、医療従事者へのアンケートでは、患者のQOL向上につながったとする回答はスタッフの66%に、業務改善につながったとの回答はスタッフの68%にみられたと報告されている。
1バッグ500kcalの流動食2回投与では、全例(5例)で栄養補助食品の追加を必要としたものの、1バッグ600kcalの流動食2回投与としたケースの全例(6例)では栄養補助食品の追加も不要だった。
この2回投与法により、年間コストと業務時間は、栄養課で20万円、183時間の削減が叶い、看護部では700万円、3,887時間の削減が叶うと推計されたことも紹介された。
これらから、この研究発表では、経腸栄養2回投与法が患者の栄養状態に影響を与えることなく、患者のQOL改善や医療従事者らの業務負担軽減につながる可能性が示唆されたとまとめられ、1バッグ600kcalの流動食利用は、追加の栄養補助食品も不要となるより簡便な方法になると考えられたとされている。
(画像はプレスリリースより)
1バッグ500kcalの流動食2回投与では、全例(5例)で栄養補助食品の追加を必要としたものの、1バッグ600kcalの流動食2回投与としたケースの全例(6例)では栄養補助食品の追加も不要だった。
この2回投与法により、年間コストと業務時間は、栄養課で20万円、183時間の削減が叶い、看護部では700万円、3,887時間の削減が叶うと推計されたことも紹介された。
これらから、この研究発表では、経腸栄養2回投与法が患者の栄養状態に影響を与えることなく、患者のQOL改善や医療従事者らの業務負担軽減につながる可能性が示唆されたとまとめられ、1バッグ600kcalの流動食利用は、追加の栄養補助食品も不要となるより簡便な方法になると考えられたとされている。
(画像はプレスリリースより)