森永乳業が京都府立医科大学らと研究
森永乳業株式会社(以下、森永乳業)は14日、京都府立医科大学の内藤裕二教授監修のもと、株式会社メタジェンとともに、神戸実証研究を実施、ビフィズス菌BB536とラクチュロースを含むシンバイオティクスヨーグルトを継続摂取することで、整腸作用に加え、心の健康度や労働パフォーマンスの向上につなげられることを確認、その研究成果を発表した。
得られた研究成果は、国際オンライン学術誌「Gut Microbes Reports」にも掲載されている。
腸内細菌叢を含む腸内環境は、消化吸収や代謝、免疫の仕組みなどはもちろん、精神状態も含め、人の身体と精神の健康と密接な関わりをもつことが分かってきている。身体的・精神的健康状態は、日常活動や職場での労働パフォーマンスに直結するものだ。
出勤はしているものの、心身の健康問題によりパフォーマンスや生産性が低下している状態をプレゼンティーズムというが、こうした状態が生む経済損失は、この日本において欠勤による損失や医療費出費を上回るものともいわれている。
よって腸内環境を良好にコントロールすることは、心身の健康状態を高め、プレゼンティーズムなどの問題に対処する有益なアプローチになりうると考えられた。
そこで森永乳業らは、ビフィズス菌BB536とラクチュロースを含むシンバイオティクスヨーグルトの摂取が、心の健康度やプレゼンティーズムに与える影響を調査することにしたという。
試験期間は2023年9月~2023年11月で、摂取期間が4週間、対象者は健康な成人男女の206人、試験デザインは単群オープン試験として設計されている。
得られた研究成果は、国際オンライン学術誌「Gut Microbes Reports」にも掲載されている。
腸内細菌叢を含む腸内環境は、消化吸収や代謝、免疫の仕組みなどはもちろん、精神状態も含め、人の身体と精神の健康と密接な関わりをもつことが分かってきている。身体的・精神的健康状態は、日常活動や職場での労働パフォーマンスに直結するものだ。
出勤はしているものの、心身の健康問題によりパフォーマンスや生産性が低下している状態をプレゼンティーズムというが、こうした状態が生む経済損失は、この日本において欠勤による損失や医療費出費を上回るものともいわれている。
よって腸内環境を良好にコントロールすることは、心身の健康状態を高め、プレゼンティーズムなどの問題に対処する有益なアプローチになりうると考えられた。
そこで森永乳業らは、ビフィズス菌BB536とラクチュロースを含むシンバイオティクスヨーグルトの摂取が、心の健康度やプレゼンティーズムに与える影響を調査することにしたという。
試験期間は2023年9月~2023年11月で、摂取期間が4週間、対象者は健康な成人男女の206人、試験デザインは単群オープン試験として設計されている。
有用物質ILAが有意に増加
被験者にはビフィズス菌BB536(20億個)とラクチュロース(4g)を含むシンバイオティクスヨーグルトを4週間毎日摂取してもらい、排便状況、WHO開発の質問票による心の健康度チェック、WHO開発のプレゼンティーズムスコアによる指標影響を調べた。

その結果、まず排便回数と排便量の増加、便性状の改善が認められた。さらに心の健康度においても、摂取前より摂取4週目の方が良い状態を示す高スコア者の割合が増え、低スコア者の割合が減少していた。

プレゼンティーズムに関しても、自身の労働パフォーマンス発揮度を測る絶対的プレゼンティーズム、他者と比較した際の自身の労働パフォーマンス発揮度を測る相対的プレゼンティーズムの両方で、低スコアの人が減少、高スコアとなる人が有意に増えていた。

腸内環境を調べた結果では、腸内においてビフィズス菌と有用物質であるインドール-3-乳酸(ILA)が有意に増加した。ILAは人に住む種類のビフィズス菌が産生する有用物質のひとつで、脳機能の改善や免疫システムの強化に寄与すると考えられている。

さらに腸内細菌、腸内細菌が産生する代謝物質、プレゼンティーズムの関連性を調べたところ、ビフィズス菌、ILA、絶対的プレゼンティーズムスコアが、それぞれ正の相関を示したという。ここからビフィズス菌が腸内で産生したILAなどの代謝物質が、プレゼンティーズムスコアの上昇、労働パフォーマンスの改善につながった可能性が強く示唆された。
森永乳業は大阪・関西万博への出展も行っているが、これらの活動も含め、今後も腸内フローラの重要性やビフィズス菌の有用性を広く発信し、ビフィズス菌の生理機能を明らかにするための研究も推進、人々の健康維持向上に貢献していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)
森永乳業は大阪・関西万博への出展も行っているが、これらの活動も含め、今後も腸内フローラの重要性やビフィズス菌の有用性を広く発信し、ビフィズス菌の生理機能を明らかにするための研究も推進、人々の健康維持向上に貢献していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)