ヘルステック企業の株式会社グリーンメチル（以下、グリーンメチル）は6日、分子栄養医学を軸にアスリートの栄養教育を支える株式会社ATIPIX（以下、ATIPIX）と戦略的アライアンスを締結したことを発表した。これをもとに、次世代型のeラーニングプログラム「Zone Medical Academy」が共同開発されている。

近年、スポーツ界では、過密な試合スケジュールや長時間移動、メンタルストレスなどパフォーマンス低下を引き起こす要因が複雑化し、対応も難しくなってきている。一方で指導者やトレーナーの栄養知識は限られており、属人的であるなど、成果が出にくかったり、個別最適化が難しかったりといった点で課題が多い。

競技アスリートやスポーツ指導者が求める栄養サポートは、従来の一方向的知識提供から、科学的根拠に基づく実践型のメソッドへとニーズが進化してきている傾向も強い。

「Zone Medical Academy」は、こうした背景から生み出された次世代型のオンラインアカデミーで、分子栄養医学の知見をベースに構築された、学びと行動変容を一体化させたプログラムとなっている。

「勝てるための100％の力を、いつでも引き出せる状態」をつくることを目指し、アスリート自身やその支援者らが科学的に正しい知識を身につけ、実際の行動へと落とし込んでいくための工夫が随所になされている。

利活用対象者としては、競技アスリート層のほか、栄養士や管理栄養士、スポーツドクターといった医療従事者、スポーツの指導者、企業サポート部門、教育機関などが想定された。

「Zone Medical Academy」最大の特徴は、単なる知識として学びを提供するだけでなく、それを実際にどう行動へと移し、成果にまで結びつけるか、個々に導いていく「個人実行計画」が組み込まれている点だ。

受講者は自らの課題や役割に応じ、eラーニング内で自分だけのオリジナル「アクションプラン（行動計画）」を設計する。さらにコーチング理論に基づいたサポート設計が内蔵されているため、その行動を実際に定着させていくための「言語化・習慣化」支援も受けられるものとなる。

カリキュラムとして、フェーズ0でアカデミーの意義と目的を理解したら、Zoom面談へと進む。ここで受講目的や今後の活用を個別に設計し、フェーズ1、2へと進んでいく。ここではアスリート栄養療法の基礎と理論が学習できる。

フェーズ3では検査データの解析スキルを習得し、フェーズ4で実践的に使える栄養アプローチを構築、習得する。フェーズ5ではコーチングを活かした個人実行計画の策定を行い、最後に認定試験で実践力を確認するという流れになっている。

スマートフォンさえあれば、いつでもどこでも学べ、通勤時間や隙間時間を有効に活用できるという。エビデンスに基づいた知識が現場で活かせる設計で収められており、定期アップデートで最新研究や臨床現場の知見も反映される。

協業では、グリーンメチルが「Zone Medical Academy」のクリエイティブ部分、アカデミーのUI・UX最適化と運営を支援し、ATIPIXがカリキュラムの設計、コンテンツ開発と現場知見の提供を担当した。

今後は対象者別のコース拡充や、検査会社及びクリニックとの連携強化、パフォーマンス向上施策の効果測定と研究レポートの公開のほか、海外展開、英語版eラーニングの準備・提供も視野に入れているという。

（画像はプレスリリースより）