ウェルネスダイニング株式会社（以下、ウェルネスダイニング）は17日、医療機関向けに宅配食を提供する事業を新たに開始したことを発表した。臨床現場や家族の負担を軽減しつつ、患者のQOL向上を目指す。

医療現場では、多くの医師や栄養士らが、患者にもっと日々の食事に気をつけてもらいたいという願いをもっている。しかし現実には、患者自身も医療機関も、その食事管理をうまく行うことの難しさに直面しているといえる。

ウェルネスダイニングでは、制限食に特化した気配り宅配食や、嚥下対応のやわらか宅配食の企画・販売を実施、「からだ想い、家族想いのあったか健康応援団」を企業理念に、企業や団体との連携も推進している。

そうした中、このほど循環器科・透析医療の専門医院として治療にあたる、医療法人田中泌尿器科医院から相談があったという。同院では、透析治療をメインとした医療提供はもちろん、患者が日常生活の中で栄養バランスのとれた食事を継続することの重要さと難しさを深く理解しており、そうした背景から栄養面からも患者を支えたいと考えてきていた。

その中でウェルネスダイニングの管理栄養士監修で提供される健康宅配食と、管理栄養士による細やかな健康サポートサービスの体制に共感し着目、連携した取り組みを行いたいと考えるようになったという。管理栄養士の専門性や、これまでの実績と信頼も高く評価、連携実現の道がひらかれていった。

今回の協働による取り組みでは、田中泌尿器科医院に通院している患者へ、ウェルネスダイニングが「宅配食サービス」の提供を行う。

提供する宅配食は、慢性腎臓病（CKD）や透析治療を受けている患者向けのもので、たんぱく質や塩分、カリウムなどを制限する厳しい食事管理に対応、管理栄養士がメニュー設計から監修を行って栄養価を細かくコントロールし、安心して食することができるほか、全体としての栄養バランスや味にもこだわりをもって生み出したものとなる。

この宅配食は患者の自宅まで冷凍で届けるため、必要時に電子レンジで温めさえすれば、手軽にバランスのとれた食事をすぐとることができる。日々の献立悩みや調理負担が軽減され、患者と家族の健康的な生活がサポートされる見通しだ。

提供にあたっては、患者の利便性を高めるため、注文方法についても要望を聞き、独自にカスタマイズしていくこととしたという。今後も患者や現場の負担軽減を図り、取り組みを深化させていくとする。

宅配食の提供だけでなく、希望に応じ、ウェルネスダイニングの管理栄養士による個別の栄養相談サービスも利用可能とし、食生活や体調に関する悩み、ちょっとした不安などにも専門スタッフが対応、QOL向上を図っていくともした。

ウェルネスダイニングでは、生活習慣病に特化した食事制限専門の健康宅配食を提供、総合出荷数2,500万食突破の実績をもつほか、20人の管理栄養士・栄養士を常駐させ、顧客の腎臓病や糖尿病といった生活習慣病の予防・改善にかかる栄養相談を年間1万件のペースで実施している。

今後はこうした事業から蓄積してきたノウハウを活かし、患者への食事指導に時間を割くことが難しい医療機関や、日常の食事に具体的な支援が必要な場合などに対応、医療機関との協力体制を築き、広く課題解決を図っていきたいとした。

（画像はプレスリリースより）