国内では未整備だった栄養プロファイルを開発
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(以下、医薬基盤・健康・栄養研究所)の国立健康・栄養研究所は11日、公平・中立な立場から食品の栄養価を総合的に判断・評価する「栄養プロファイルモデル」の加工食品版と料理版を開発したと発表した。
含有される特定の栄養素などから栄養価を評価するもので、諸外国では整備が進み、栄養政策で活用されているが、日本には該当するものがなく、整備が進んでいなかった。
今回、医薬基盤・健康・栄養研究所が国立研究開発法人として、日本の食文化や栄養課題を踏まえ、日本版の「栄養プロファイルモデル」を開発、公開を開始した。
これを参考に食品選択を行うことで、一般消費者も健康的な食品や料理を見出しやすくなり、自然に健康水準を向上させていけると考えられている。また、食品事業者による食品や料理の栄養面の改良も促進されることが期待される。
含有される特定の栄養素などから栄養価を評価するもので、諸外国では整備が進み、栄養政策で活用されているが、日本には該当するものがなく、整備が進んでいなかった。
今回、医薬基盤・健康・栄養研究所が国立研究開発法人として、日本の食文化や栄養課題を踏まえ、日本版の「栄養プロファイルモデル」を開発、公開を開始した。
これを参考に食品選択を行うことで、一般消費者も健康的な食品や料理を見出しやすくなり、自然に健康水準を向上させていけると考えられている。また、食品事業者による食品や料理の栄養面の改良も促進されることが期待される。
日本らしい食生活・傾向も加味した実用的モデルに
日本では、消費者の適切な食品選択を助けるものとして、栄養表示制度が定められているが、諸外国ではさらに食品の栄養価に応じ、ランク付けを行って、健康的な食品の開発・流通・利用促進を図る「栄養プロファイルモデル(NPモデル)」が活用されている。
国内には、こうしたNPモデルとして広く活用可能なものはこれまでなく、諸外国のものを適用するケースもあったが、それでは欧米の食生活や栄養課題を踏まえた内容であるため、日本の現状には必ずしも適合しないという問題点があった。
そこで、国立健康・栄養研究所の瀧本秀美所長らの研究グループが、市販の加工食品や料理に適用できる日本版のNPモデルを新たに開発した。
ちなみにこの研究の成果は9月6日、7日に「Nutrients」で発表されている。
研究グループによると、日本を含むアジア諸国の場合、複数の食品を組み合わせた料理が食事を構成している点に食文化としての特色があるという。そこで欧米のNPモデルにはない、料理用のNPモデルも開発された。
国内には、こうしたNPモデルとして広く活用可能なものはこれまでなく、諸外国のものを適用するケースもあったが、それでは欧米の食生活や栄養課題を踏まえた内容であるため、日本の現状には必ずしも適合しないという問題点があった。
そこで、国立健康・栄養研究所の瀧本秀美所長らの研究グループが、市販の加工食品や料理に適用できる日本版のNPモデルを新たに開発した。
ちなみにこの研究の成果は9月6日、7日に「Nutrients」で発表されている。
研究グループによると、日本を含むアジア諸国の場合、複数の食品を組み合わせた料理が食事を構成している点に食文化としての特色があるという。そこで欧米のNPモデルにはない、料理用のNPモデルも開発された。
より健康的な食生活を実現しやすく
加工食品版は、国内で流通している加工食品の栄養価を総合的に評価、栄養素などの含有量から見て、その食品が健康に良い影響を与えるかどうか点数で示している。
日本食品標準成分表収載の668種類にわたる加工食品が対象となっており、これらは栄養学的特徴から6つの食品群への分類がなされた上で評価結果が示された。類似食品間で点数を比較することにより、健康への配慮が進んだ加工食品を高評価のものとして理解しやすいものとなっている。
単独使用より、料理の一部として用いられることが多い調味料類や油脂類は対象外とし、オーストラリアとニュージーランドが導入する栄養表示制度データを参考にしつつ、日本人向けの基準値を考慮して、各加工食品の採点基準を編み出した。
エネルギーや飽和脂肪酸、糖類、ナトリウムは過剰摂取になりやすい傾向を踏まえ、摂取を制限すべき栄養素などとして扱い、たんぱく質や食物繊維といったものは摂取不足となりやすいことから、推奨栄養素として扱われている。
日本食品標準成分表収載の668種類にわたる加工食品が対象となっており、これらは栄養学的特徴から6つの食品群への分類がなされた上で評価結果が示された。類似食品間で点数を比較することにより、健康への配慮が進んだ加工食品を高評価のものとして理解しやすいものとなっている。
単独使用より、料理の一部として用いられることが多い調味料類や油脂類は対象外とし、オーストラリアとニュージーランドが導入する栄養表示制度データを参考にしつつ、日本人向けの基準値を考慮して、各加工食品の採点基準を編み出した。
エネルギーや飽和脂肪酸、糖類、ナトリウムは過剰摂取になりやすい傾向を踏まえ、摂取を制限すべき栄養素などとして扱い、たんぱく質や食物繊維といったものは摂取不足となりやすいことから、推奨栄養素として扱われている。
料理版は、制限栄養素や推奨栄養素は加工食品版と同じだが、「食事バランスガイド」に掲載された105種類の料理を対象に、主食、副菜、主菜、複合料理(副菜と主菜で構成する料理)、主食付き複合料理の料理カテゴリーに分類した上で、各カテゴリーの全体スコア分布を評価、算定結果を示した。
食品単独ではなく、料理1食分あたりの栄養素含有量で料理をランク付けしたという点では、国際的にも画期的な実用的栄養プロファイルモデルで、これにより単独では摂取しない調味料や調理油などを含めた食品の組み合わせを包括的に評価可能としている。
麺類の汁を残した場合・残さなかった場合の健康影響なども数値化して比較可能で、より健康に適した食べ方も知ることができる。
(画像はプレスリリースより)
食品単独ではなく、料理1食分あたりの栄養素含有量で料理をランク付けしたという点では、国際的にも画期的な実用的栄養プロファイルモデルで、これにより単独では摂取しない調味料や調理油などを含めた食品の組み合わせを包括的に評価可能としている。
麺類の汁を残した場合・残さなかった場合の健康影響なども数値化して比較可能で、より健康に適した食べ方も知ることができる。
(画像はプレスリリースより)