施設内調理の食事による食中毒が発生
岐阜県の揖斐郡揖斐川町にある障がい者支援施設で、施設内において調理・提供された食事が原因とみられるウエルシュ菌の食中毒が発生、16人に下痢や腹痛、嘔吐などの症状が発現した。
岐阜県が24日に発表したところによると、揖斐川町内にある障がい者支援にあたる社会福祉施設「西濃サンホーム」から19日、管轄の西濃保健所揖斐センターに対し、入居者らの複数人において、下痢や腹痛などの症状がみられている旨、連絡があったという。
同センターではこの連絡を受け、直ちに調査を開始。調査の結果、患者ら全員に共通する食事は、この施設内にあるミツオ厨房で調理された食品に限られていたこと、患者の便からウエルシュ菌が検出されたこと、患者を診察した医師から食中毒にかかる届出があったことから、この施設で提供された食事を原因とする食中毒事例と断定し、24日付で行政処分を行った。
発病確認日時は6月19日3:00~6月19日19:00、原因とみられる食事の摂食日時は6月18日の17:30~19:30だった。食事は入居者ら46人が喫食し、そのうち42歳~79歳の16人(男性8人・女性8人)に症状が発現した。
1人が医療機関を受診したものの、入院患者はなく、発症患者らはいずれも快方に向かっているとされた。
この日に提供された主なメニューは、「なすと厚揚げの肉みそ炒め、里芋のカニカマあんかけ、すまし汁」などであった。
岐阜県が24日に発表したところによると、揖斐川町内にある障がい者支援にあたる社会福祉施設「西濃サンホーム」から19日、管轄の西濃保健所揖斐センターに対し、入居者らの複数人において、下痢や腹痛などの症状がみられている旨、連絡があったという。
同センターではこの連絡を受け、直ちに調査を開始。調査の結果、患者ら全員に共通する食事は、この施設内にあるミツオ厨房で調理された食品に限られていたこと、患者の便からウエルシュ菌が検出されたこと、患者を診察した医師から食中毒にかかる届出があったことから、この施設で提供された食事を原因とする食中毒事例と断定し、24日付で行政処分を行った。
発病確認日時は6月19日3:00~6月19日19:00、原因とみられる食事の摂食日時は6月18日の17:30~19:30だった。食事は入居者ら46人が喫食し、そのうち42歳~79歳の16人(男性8人・女性8人)に症状が発現した。
1人が医療機関を受診したものの、入院患者はなく、発症患者らはいずれも快方に向かっているとされた。
この日に提供された主なメニューは、「なすと厚揚げの肉みそ炒め、里芋のカニカマあんかけ、すまし汁」などであった。
大量調理には十分注意を!
岐阜県によると、原因食品が何であったかは特定されていないが、ウエルシュ菌による食中毒事例であることは明らかとなった。保健所では原因究明のため、引き続き患者及び従業員の検便、調理場の検査などを進めている。
あわせて行政措置として、西濃保健所揖斐センターは、該当施設である「西濃サンホームミツオ厨房」を、6月24日から食品衛生法に基づく営業禁止処分とした。処分は再発防止措置が講じられたのちに解除する予定としている。
ウエルシュ菌は土や水の中、人や動物の腸内など自然界に幅広く生息している嫌気性細菌のひとつ。熱に強い芽胞を作る特徴があり、そのため高温でも死滅せずに生き残る。
食品を大釜などで大量に加熱調理する場合、食品中心部は酸素のない状態になって嫌気性菌のウエルシュ菌には好ましい状態になるため、食品温度が発育に適した温度まで低下すると、そのタイミングで発芽し、急速に増殖する。
こうして食品中で大量に増殖したウエルシュ菌が摂食により胃の中に入り、通過して小腸内で増殖、菌が芽胞型へと移行する際、エンテロトキシンと呼ばれる毒素が産生され、その作用によって下痢などの食中毒様症状が発現する。
加熱済み食品ならば安全という考えが発生原因になりやすく、カレーやシチュー、スープ、麺つゆなど、食べる日の前日などに大量加熱調理を行い、大きな器のままで室温放冷された場合に起こりやすい。
予防対策としては、前日調理を避け、加熱調理したものはなるべく早く喫食するようにすること、一度に大量の食品を加熱調理した場合には、菌が発育しやすい温度を長く保たないように注意し、やむを得ず保管する場合には小分けして急冷することがポイントとなる。
(画像はPixabayより)
あわせて行政措置として、西濃保健所揖斐センターは、該当施設である「西濃サンホームミツオ厨房」を、6月24日から食品衛生法に基づく営業禁止処分とした。処分は再発防止措置が講じられたのちに解除する予定としている。
ウエルシュ菌は土や水の中、人や動物の腸内など自然界に幅広く生息している嫌気性細菌のひとつ。熱に強い芽胞を作る特徴があり、そのため高温でも死滅せずに生き残る。
食品を大釜などで大量に加熱調理する場合、食品中心部は酸素のない状態になって嫌気性菌のウエルシュ菌には好ましい状態になるため、食品温度が発育に適した温度まで低下すると、そのタイミングで発芽し、急速に増殖する。
こうして食品中で大量に増殖したウエルシュ菌が摂食により胃の中に入り、通過して小腸内で増殖、菌が芽胞型へと移行する際、エンテロトキシンと呼ばれる毒素が産生され、その作用によって下痢などの食中毒様症状が発現する。
加熱済み食品ならば安全という考えが発生原因になりやすく、カレーやシチュー、スープ、麺つゆなど、食べる日の前日などに大量加熱調理を行い、大きな器のままで室温放冷された場合に起こりやすい。
予防対策としては、前日調理を避け、加熱調理したものはなるべく早く喫食するようにすること、一度に大量の食品を加熱調理した場合には、菌が発育しやすい温度を長く保たないように注意し、やむを得ず保管する場合には小分けして急冷することがポイントとなる。
(画像はPixabayより)