予防・対策実施者は限定的、さらなる認知・意識向上が急務
サンスターグループ(以下、サンスター)は20日、「サンスター オーラルフレイルケア プロジェクト」の一環として、「オーラルフレイルに関する意識調査」を実施し、その結果を公開した。
「オーラルフレイル」とは、滑舌が悪くなったり、食べこぼしや飲食時の「むせ」を起こしたりと、小さな衰えをきっかけに口腔関連機能が低下し、栄養不足や気持ちの落ち込みなどを引き起こす現象とその過程のことをいう。
オーラルフレイルが進行すると、全身の体力・筋力低下を引き起こし、フレイル(虚弱)が発生、健康寿命の延伸にも悪影響を及ぼすことが分かっている。
そこでサンスターでは、フレイルの入口となるオーラルフレイルの予防を推進し、要介護の予防、自立して生活できる健康状態の維持を目指す活動を2018年から展開してきた。
今回の調査は、2024年7月26日~29日の期間、40~70歳以上の全国男女を対象に、インターネット・アンケート方式で行われた。回答は男性400人、女性400人、性年代均等割付の合計800人から得ている。
「オーラルフレイル」とは、滑舌が悪くなったり、食べこぼしや飲食時の「むせ」を起こしたりと、小さな衰えをきっかけに口腔関連機能が低下し、栄養不足や気持ちの落ち込みなどを引き起こす現象とその過程のことをいう。
オーラルフレイルが進行すると、全身の体力・筋力低下を引き起こし、フレイル(虚弱)が発生、健康寿命の延伸にも悪影響を及ぼすことが分かっている。
そこでサンスターでは、フレイルの入口となるオーラルフレイルの予防を推進し、要介護の予防、自立して生活できる健康状態の維持を目指す活動を2018年から展開してきた。
今回の調査は、2024年7月26日~29日の期間、40~70歳以上の全国男女を対象に、インターネット・アンケート方式で行われた。回答は男性400人、女性400人、性年代均等割付の合計800人から得ている。
まず、オーラルフレイルについてどの程度知っているか、認知度を調査したところ、「言葉も内容も知っている」が8.3%で、前回の2020年調査時より5.0ポイント上昇、「言葉のみ知っている・聞いたことがある」人は20.8%で、こちらは2020年時より12.0ポイントアップした。
「言葉を知らない」人は約7割になり、十分な認知が浸透したとは言い難いものの、認知率としてはこの4年間で約17%も向上している。
「言葉を知らない」人は約7割になり、十分な認知が浸透したとは言い難いものの、認知率としてはこの4年間で約17%も向上している。
続いて、オーラルフレイルの予防や対策をしたいと思うか尋ねたところ、「とてもそう思う」は18.4%、「そう思う」が54.0%で、合計72.4%の人が予防や対策の実施意向を示した。
「あまりそう思わない」は21.6%、「全くそう思わない」は6.0%となっている。
一方で、オーラルフレイルの予防や対策として何か実践していることがあるか尋ねると、「実践していることがある」とした人は全体の21.4%にとどまり、残る約8割の人では実践行動がみられなかった。
予防や対策への意向はありながらも、実際に行動できている人は少数派であることがうかがわれる。
「あまりそう思わない」は21.6%、「全くそう思わない」は6.0%となっている。
一方で、オーラルフレイルの予防や対策として何か実践していることがあるか尋ねると、「実践していることがある」とした人は全体の21.4%にとどまり、残る約8割の人では実践行動がみられなかった。
予防や対策への意向はありながらも、実際に行動できている人は少数派であることがうかがわれる。
自己認識度は低いが実際の予備軍は多数
オーラルフレイルの予防や対策を行っていない理由を尋ねた結果では、「何をしたらよいのかわからないため」が72.0%で圧倒的に多かった。まずは方法の認知、啓発が不可欠といえる。
次いで多いのは「予防や対策の必要性を感じていないため」の23.5%、3位が「手間がかかるため」の13.5%だった。「お金がかかるため」も12.4%で続く。
次いで多いのは「予防や対策の必要性を感じていないため」の23.5%、3位が「手間がかかるため」の13.5%だった。「お金がかかるため」も12.4%で続く。
現在、自分がオーラルフレイルだと思うかどうかを尋ねると、「とてもそう思う」人はわずか2.9%、「そう思う」が15.6%で、「あまりそう思わない」が47.8%と多く、「全くそう思わない」人も33.8%にのぼった。
年代別に見ても、「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の回答者がいずれも8割強になり、オーラルフレイルに該当しやすい高齢者であっても自己認識が低いことが明らかになった。
自身がオーラルフレイルだと思わない理由では、「オーラルフレイルの症状がないから」が全体の55.1%で最も多い。60代や70代以上では、「オーラルフレイルと診断された・言われたことがないから」や「口腔ケアをしっかりしているから」といった回答が多く、3~4割を占めている。
一方、40代では「高齢者に必要なことで自分にはまだ関係ないと思うから」が32.1%と、多い回答として目立つ。
こうした認識に対し、実態を調べるため、オーラルフレイル判定に用いられる5つのチェック項目「OF-5」の該当率を調査した。
一方、40代では「高齢者に必要なことで自分にはまだ関係ないと思うから」が32.1%と、多い回答として目立つ。
こうした認識に対し、実態を調べるため、オーラルフレイル判定に用いられる5つのチェック項目「OF-5」の該当率を調査した。
すると「口の渇きが気になる」や「お茶や汁物等でむせることがある」が全年代を通じ、該当する人が多く、40代でもこの2項目はそれぞれ13.5%が当てはまっていた。
50代では、この2項目に加え「普段の会話で、言葉をはっきりと発音できないことがある」が10.5%と増えており、60代になると「半年前と比べて固いものが食べにくくなった」が12.0%と増加、70代になると5項目全てが10%超になり、「自身の歯は19本以下である」が19.0%となった。
「OF-5」では2項目以上当てはまると、オーラルフレイルに判定され、1項目以上の該当者がオーラルフレイル予備軍とみなされる。
50代では、この2項目に加え「普段の会話で、言葉をはっきりと発音できないことがある」が10.5%と増えており、60代になると「半年前と比べて固いものが食べにくくなった」が12.0%と増加、70代になると5項目全てが10%超になり、「自身の歯は19本以下である」が19.0%となった。
「OF-5」では2項目以上当てはまると、オーラルフレイルに判定され、1項目以上の該当者がオーラルフレイル予備軍とみなされる。
これを踏まえて集計すると、全体では14.1%がオーラルフレイルに当たり、予備軍もあわせると40.0%が該当する結果になった。40代でも33.0%と、およそ3人に1人がオーラルフレイル、またはオーラルフレイル予備軍になっている。
70代以上では21.0%がオーラルフレイル、予備軍もあわせると51.5%が該当した。
(画像はプレスリリースより)
70代以上では21.0%がオーラルフレイル、予備軍もあわせると51.5%が該当した。
(画像はプレスリリースより)