発疹などのアレルギーに似た症状が発現
長野県は9日、北安曇郡内の集団給食施設である「白馬村学校給食センター」で調理した給食により、ヒスタミンによる食中毒が発生したことを発表した。
該当給食を喫食した小中学校の児童生徒、職員らにおいて、多数発疹などのアレルギーに似た症状が発現していたもので、管轄の大町保健所が調査を進めた結果、カジキのフィッシュチリソースによるヒスタミン食中毒と断定されたという。
発表によると、12月4日に白馬村学校給食センターで調理し、提供した給食を食べた複数人の児童生徒、職員らにおいて、午後1時頃から顔面の発赤、発疹、頭痛、下痢などの症状が現れ始め、一部は医療機関を受診するに至った。
同日午後3時30分頃には、センターから大町保健所にこの旨を知らせる連絡があり、同保健所が調査を開始していた。調査の結果、患者らの共通食は施設で調理した同日の給食であり、環境保全研究所が行った検査で、食品からヒスタミンが検出された。
発症状況はヒスタミンによる食中毒症状と合致し、診察した医師からも食中毒の届出が出されたため、給食を原因とする食中毒事例と断定、12月9日から12月10日まで2日間の食事の供給停止を命じる処分とした。
なお白馬村学校給食センターでは、すでに12月5日から調理を自粛していた。
該当給食を喫食した小中学校の児童生徒、職員らにおいて、多数発疹などのアレルギーに似た症状が発現していたもので、管轄の大町保健所が調査を進めた結果、カジキのフィッシュチリソースによるヒスタミン食中毒と断定されたという。
発表によると、12月4日に白馬村学校給食センターで調理し、提供した給食を食べた複数人の児童生徒、職員らにおいて、午後1時頃から顔面の発赤、発疹、頭痛、下痢などの症状が現れ始め、一部は医療機関を受診するに至った。
同日午後3時30分頃には、センターから大町保健所にこの旨を知らせる連絡があり、同保健所が調査を開始していた。調査の結果、患者らの共通食は施設で調理した同日の給食であり、環境保全研究所が行った検査で、食品からヒスタミンが検出された。
発症状況はヒスタミンによる食中毒症状と合致し、診察した医師からも食中毒の届出が出されたため、給食を原因とする食中毒事例と断定、12月9日から12月10日まで2日間の食事の供給停止を命じる処分とした。
なお白馬村学校給食センターでは、すでに12月5日から調理を自粛していた。
患者らは全員快方に
原因となった12月4日の給食を喫食したのは、3グループ411人、このうち10歳未満から50歳代の合計46人に中毒が現れた。患者の内訳は男性が22人、女性が24人となっている。
このうち11人が3カ所の医療機関を受診、入院した患者はいなかった。現在は患者全員が快方に向かっているという。
該当日の給食メニューは「カジキのフィッシュチリソース、牛乳、ツイストロールパン、コールスローサラダ、カレー風味スープ」で、検査の結果、フィッシュチリソースに仕立てられた加熱後のカジキ10検体中8検体からヒスタミンが検出されている。
ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンを高濃度に蓄積した食品、とくに魚類やその加工品を食することで発症する、アレルギー様の食中毒。食品中に含まれるヒスチジンに、Morganella morganiiなどのヒスタミン産生菌の酵素が作用し、ヒスタミンへと変換されて、それを摂取したことで症状が発現する。
マグロやイワシ、サバ、サンマ、ブリ、アジ、カジキなどの青魚(赤身魚)が原因食品となることが多く、発生要因には販売店や調理飲食施設などでの温度管理の悪さが挙げられる。
温度が高い場合、細菌が増殖して急激にヒスタミン生成が進むが、このヒスタミン生成は腐敗臭などが生じる前に進行するため、食品として傷んでいることに気づきにくく、一度発生した場合、加熱しても分解されにくいことから、煮たり焼いたりしても食中毒を引き起こすものとなる。
症状としては、摂食直後から1時間以内に、顔面紅潮(発赤)、発疹、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などを呈するという特徴があり、重症の場合は呼吸困難や意識不明に陥ることもある。ただし死亡事例はないという。
予防には、魚介類、とくに青魚において、購入後すぐに冷蔵庫保管を行うこと、できるだけ早く調理して食べること、冷蔵庫内の温度は十分に低いか定期的に確認すること、一度解凍した食材の再凍結は避け、加熱すれば大丈夫といった過信に陥らないようにすることが重要とされる。
また、ヒスタミン産生菌はエラや消化管に多く存在するため、魚のエラや内臓を早めに除去することも有効となる。
(画像はPixabayより)
このうち11人が3カ所の医療機関を受診、入院した患者はいなかった。現在は患者全員が快方に向かっているという。
該当日の給食メニューは「カジキのフィッシュチリソース、牛乳、ツイストロールパン、コールスローサラダ、カレー風味スープ」で、検査の結果、フィッシュチリソースに仕立てられた加熱後のカジキ10検体中8検体からヒスタミンが検出されている。
ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンを高濃度に蓄積した食品、とくに魚類やその加工品を食することで発症する、アレルギー様の食中毒。食品中に含まれるヒスチジンに、Morganella morganiiなどのヒスタミン産生菌の酵素が作用し、ヒスタミンへと変換されて、それを摂取したことで症状が発現する。
マグロやイワシ、サバ、サンマ、ブリ、アジ、カジキなどの青魚(赤身魚)が原因食品となることが多く、発生要因には販売店や調理飲食施設などでの温度管理の悪さが挙げられる。
温度が高い場合、細菌が増殖して急激にヒスタミン生成が進むが、このヒスタミン生成は腐敗臭などが生じる前に進行するため、食品として傷んでいることに気づきにくく、一度発生した場合、加熱しても分解されにくいことから、煮たり焼いたりしても食中毒を引き起こすものとなる。
症状としては、摂食直後から1時間以内に、顔面紅潮(発赤)、発疹、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などを呈するという特徴があり、重症の場合は呼吸困難や意識不明に陥ることもある。ただし死亡事例はないという。
予防には、魚介類、とくに青魚において、購入後すぐに冷蔵庫保管を行うこと、できるだけ早く調理して食べること、冷蔵庫内の温度は十分に低いか定期的に確認すること、一度解凍した食材の再凍結は避け、加熱すれば大丈夫といった過信に陥らないようにすることが重要とされる。
また、ヒスタミン産生菌はエラや消化管に多く存在するため、魚のエラや内臓を早めに除去することも有効となる。
(画像はPixabayより)