松本市立病院との共同研究で明らかに
森永乳業株式会社(以下、森永乳業)は22日、長野県の松本市立病院との共同研究において、ビフィズス菌M-63が健常な正期産児の腸内炎症を軽減し、腸内細菌による有益な物質産生を高めることを確認したと発表した。この研究成果は、科学雑誌「Pediatric Research」に7月18日付で掲載されている。

ビフィズス菌M-63は、森永乳業独自の機能性素材で、乳児から発見され、主に人の乳幼児の腸内にすむとされるビフィズス菌のひとつ。母乳中に含まれるヒトミルクオリゴ糖の利用能力が高いことや、他のビフィズス菌と組み合わせて摂取することで、低出生体重児におけるビフィズス菌の腸内早期定着を促せることなどがすでに報告されている。
今回の研究では、包括連携協定を結んでいる長野県松本市の松本市立病院から協力を得て、正期産(妊娠37週0日~妊娠41週6日まで)で生まれた健常な新生児111人を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。
対象者をランダムに2群に分け、片方には1日あたりビフィズス菌M-63、10億個を含む粉末を、片方にはこれを含まないプラセボ粉末を、それぞれ生後7日以内から生後3カ月まで継続摂取してもらい、腸内細菌叢や糞便中のサイトカイン、腸内細菌が作る腸内代謝物への影響などを調べた。
今回の研究では、包括連携協定を結んでいる長野県松本市の松本市立病院から協力を得て、正期産(妊娠37週0日~妊娠41週6日まで)で生まれた健常な新生児111人を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。
対象者をランダムに2群に分け、片方には1日あたりビフィズス菌M-63、10億個を含む粉末を、片方にはこれを含まないプラセボ粉末を、それぞれ生後7日以内から生後3カ月まで継続摂取してもらい、腸内細菌叢や糞便中のサイトカイン、腸内細菌が作る腸内代謝物への影響などを調べた。
抗炎症作用ありと確認
研究の結果、ビフィズス菌M-63摂取群では、生後1カ月時点の腸内で、インターフェロンγとインターロイキン1βなどの炎症誘発性サイトカインが減少していることが確認された。

また生後3カ月までの腸内細菌叢を分類したところ、6つのタイプに分けることができ、タイプ1~3はビフィズス菌優勢な腸内細菌叢、タイプ4~6は腸球菌や連鎖球菌などビフィズス菌以外の菌が優勢な腸内細菌叢だった。

ビフィズス菌M-63摂取群では、ビフィズス菌優勢なタイプ1~3の分布が多く、このグループの腸内では抗炎症作用を有する代謝産物のインドール-3-乳酸(ILA)が有意に増加していた。

これらから研究グループでは、ビフィズス菌M-63が健常な正期産児の生後初期腸内炎症を抑制し、抗炎症作用を発揮することを確認したとしている。このビフィズス菌M-63は、2022年に米国でGRAS(Generally Recognized as Safe)を一般食品向け用途と乳児向けの用途で取得、2024年には中国で新食品原料に登録されているという。
このように海外でも高い安全性が認められた素材であり、森永乳業としては、ビフィズス菌M-63の特徴や研究成果を広く正しく伝え、製品応用機会を増やし、人々の健康に資するべく、販売・提供の強化を図っていきたいとした。
(画像はプレスリリースより)
このように海外でも高い安全性が認められた素材であり、森永乳業としては、ビフィズス菌M-63の特徴や研究成果を広く正しく伝え、製品応用機会を増やし、人々の健康に資するべく、販売・提供の強化を図っていきたいとした。
(画像はプレスリリースより)