富山県南砺市の給食で発生報告
富山県は16日、同県南砺市の学校において、ヒスタミンによる食中毒事例が発生したと発表した。問題の給食を喫食した児童・生徒らに唇の腫れなどの症状が出ている。
富山市の発表によると、9月11日の14時30分頃、南砺市学校給食の担当者から、同日提供の給食を喫食した生徒数十名に、口唇の腫れや発疹などの症状が発現している旨、砺波厚生センターに連絡があったという。
連絡を受けたセンターが詳しい調査を開始したところ、9月11日の給食を喫食したのはなんと市内の小中学校及び義務教育学校の児童・生徒ら約2,400人で、かゆみや口唇の腫れ、発疹といったアレルギー症状が現れた患者は、男性51人、女性54人の合計105人となっている。
患者の年代は10歳未満~40歳代とみられ、このうち12人が医療機関を受診したが、入院事例はなかった。
患者らに共通して提供された食事は9月11日の給食のみで、各学校において調理されていたものだったという。給食メニューには、ブリの幼魚である「フクラギ」が含まれており、衛生研究所で行った調査の結果、フクラギの切り身から高濃度のヒスタミンが検出された。
患者の症状と潜伏期間はヒスタミンによるものと一致しており、患者らを診察した医療機関からも、ヒスタミン食中毒の疑いと報告がなされていたことから、砺波厚生センターは9月11日の給食食材、フクラギを原因食品とするヒスタミン食中毒と断定した。
富山市の発表によると、9月11日の14時30分頃、南砺市学校給食の担当者から、同日提供の給食を喫食した生徒数十名に、口唇の腫れや発疹などの症状が発現している旨、砺波厚生センターに連絡があったという。
連絡を受けたセンターが詳しい調査を開始したところ、9月11日の給食を喫食したのはなんと市内の小中学校及び義務教育学校の児童・生徒ら約2,400人で、かゆみや口唇の腫れ、発疹といったアレルギー症状が現れた患者は、男性51人、女性54人の合計105人となっている。
患者の年代は10歳未満~40歳代とみられ、このうち12人が医療機関を受診したが、入院事例はなかった。
患者らに共通して提供された食事は9月11日の給食のみで、各学校において調理されていたものだったという。給食メニューには、ブリの幼魚である「フクラギ」が含まれており、衛生研究所で行った調査の結果、フクラギの切り身から高濃度のヒスタミンが検出された。
患者の症状と潜伏期間はヒスタミンによるものと一致しており、患者らを診察した医療機関からも、ヒスタミン食中毒の疑いと報告がなされていたことから、砺波厚生センターは9月11日の給食食材、フクラギを原因食品とするヒスタミン食中毒と断定した。
ヒスチジンを多く含む魚などに注意
原因施設については、学校給食施設における調理工程に問題はなかったものの、原材料流通から切り身製造までに複数の施設及び汚染原因となりうる工程があったことから、断定は不可能で不明とされた。
砺波厚生センターでは、原材料の流通・製造業者及び各学校の給食施設に対し、ヒスタミン食中毒にかかる食品の衛生的な取り扱いなどの留意事項を指導するとともに、原因食品の流通や汚染経路について、引き続き調査を実施中であると発表した。
ヒスタミンによる食中毒では、食した直後から1時間以内に、口の周りや耳たぶが赤くなったり、じんましんや頭痛、嘔吐、下痢などの症状が発現したりする。重症の場合には呼吸困難や意識不明になるケースもあるが、死亡事例はないという。
原因となる食品は、ヒスチジンと呼ばれるアミノ酸を多く含む魚とその加工品がほとんどを占めており、マグロやブリ、サンマ、イワシ、サバなどの注意が必要とされる。
食品中のヒスチジンが、ヒスタミン産生菌の産生する酵素の働きにより、ヒスタミンに変換されて食中毒要因となるが、ヒスチジンが多く含まれる食品を常温に放置するなどの不適切な管理により、食品中のヒスタミン産生菌が増殖、ヒスタミン生成につながることが知られている。
ヒスタミンは熱に強く、調理加工工程で除去できないため、一度生成されると食中毒を防ぐことができない。ヒスタミン産生菌の増殖と酵素作用を抑え、ヒスタミンの生成が生じないようにするため、原材料の魚などは死んだ瞬間から加工・最終製品の喫食まで、一貫した温度管理を徹底することが予防のポイントになる。
富山県では、魚を生のまま保存する場合には速やかに冷蔵・冷凍を行うこと、解凍や加工においては魚の低温管理を徹底すること、ヒスタミン産生菌はエラや消化管に多く存在するため、それらは早めに除去すること、鮮度が低下した魚は使用しないこと、信頼できる業者から原材料仕入れを行うなど適切な温度管理が為された原料を用いるようにすることなどを呼びかけている。
(画像はPixabayより)
砺波厚生センターでは、原材料の流通・製造業者及び各学校の給食施設に対し、ヒスタミン食中毒にかかる食品の衛生的な取り扱いなどの留意事項を指導するとともに、原因食品の流通や汚染経路について、引き続き調査を実施中であると発表した。
ヒスタミンによる食中毒では、食した直後から1時間以内に、口の周りや耳たぶが赤くなったり、じんましんや頭痛、嘔吐、下痢などの症状が発現したりする。重症の場合には呼吸困難や意識不明になるケースもあるが、死亡事例はないという。
原因となる食品は、ヒスチジンと呼ばれるアミノ酸を多く含む魚とその加工品がほとんどを占めており、マグロやブリ、サンマ、イワシ、サバなどの注意が必要とされる。
食品中のヒスチジンが、ヒスタミン産生菌の産生する酵素の働きにより、ヒスタミンに変換されて食中毒要因となるが、ヒスチジンが多く含まれる食品を常温に放置するなどの不適切な管理により、食品中のヒスタミン産生菌が増殖、ヒスタミン生成につながることが知られている。
ヒスタミンは熱に強く、調理加工工程で除去できないため、一度生成されると食中毒を防ぐことができない。ヒスタミン産生菌の増殖と酵素作用を抑え、ヒスタミンの生成が生じないようにするため、原材料の魚などは死んだ瞬間から加工・最終製品の喫食まで、一貫した温度管理を徹底することが予防のポイントになる。
富山県では、魚を生のまま保存する場合には速やかに冷蔵・冷凍を行うこと、解凍や加工においては魚の低温管理を徹底すること、ヒスタミン産生菌はエラや消化管に多く存在するため、それらは早めに除去すること、鮮度が低下した魚は使用しないこと、信頼できる業者から原材料仕入れを行うなど適切な温度管理が為された原料を用いるようにすることなどを呼びかけている。
(画像はPixabayより)