植物抗菌ではなく「植物性食材の抗真菌活性について」ですね。
微生物とはいえ生物であることに変わりはありませんから、いかなる抗菌性物質であっても抗菌活性が観察されるか否かはその投与量(使用量)に依存します。
食品添加物等の有害物質が人の健康に影響を及ぼすか否かが、その暴露量に依存していることと原理的にはまったく同様です。
従って、異なる抗菌性物質の間でそれらの抗菌活性の強弱を比較するときには、同じ投与量で比較しなければ意味がありません。
それぞれ同じ量のショウガ、ニラ、ニンニク、カラシを投与して、
・ニンニクとカラシを投与した場合、アオカビの生育が抑制された
・ショウガ、ニラを投与した場合、アオカビの生育が抑制されなかった
という実験結果が観察されたのであれば、少なくとも「これらの食材の抗真菌活性の強さには差がある」という結論になるでしょう。
食材毎の抗真菌活性の強弱をはっきりさせたければ、それぞれの投与量を少しずつ減らしていって、どのくらいの投与量でアオカビの生育が抑制できなくなるか確認します。それぞれの食材について、生育を抑制できるギリギリの投与量(=最小阻止濃度(MIC))を比較して、最小阻止投与量が少なくてすむ食材ほど強い抗真菌活性がある、ということになります。
ただし、カビ(真菌)には有効でも、細菌やウイルスに効果があるとは限りません。
2013/05/25