ウエルシュ菌による食中毒で下痢症状
静岡市は12日、市内の介護施設において食中毒事件が発生したことを発表した。施設で提供された食事を原因とする、ウエルシュ菌の食中毒とされている。
静岡市の発表によると、4月5日の15時15分頃、市内医療機関から、同市葵区瀬名にある介護施設、亀寿庵ショートステイ・デイサービス瀬名において、複数人が下痢症状を呈しており、ウエルシュ菌による食中毒を疑っている旨、連絡があったという。
この通報を受け、調査を開始したところ、4月4日に初発患者で下痢症状があり、その後男性6人、女性12人の計18人に同様の水様性下痢を主な症状とする異常が現れていた。患者は介護職員や入所者で、年齢は56歳~101歳となっている。
患者の発症状況には共通性があり、また患者及び職員ら従業員から検便を行ったところ、ウエルシュ菌が検出された。潜伏期間などをみても、症状はウエルシュ菌によるものと特徴が一致しており、患者に共通するのはこの施設で調理・提供された食事の喫食のみであったため、ウエルシュ菌による食中毒と断定された。
静岡市の発表によると、4月5日の15時15分頃、市内医療機関から、同市葵区瀬名にある介護施設、亀寿庵ショートステイ・デイサービス瀬名において、複数人が下痢症状を呈しており、ウエルシュ菌による食中毒を疑っている旨、連絡があったという。
この通報を受け、調査を開始したところ、4月4日に初発患者で下痢症状があり、その後男性6人、女性12人の計18人に同様の水様性下痢を主な症状とする異常が現れていた。患者は介護職員や入所者で、年齢は56歳~101歳となっている。
患者の発症状況には共通性があり、また患者及び職員ら従業員から検便を行ったところ、ウエルシュ菌が検出された。潜伏期間などをみても、症状はウエルシュ菌によるものと特徴が一致しており、患者に共通するのはこの施設で調理・提供された食事の喫食のみであったため、ウエルシュ菌による食中毒と断定された。
大量調理で気をつけたいウエルシュ菌
原因になったとみられるのは、4月4日の昼に提供された食事で、メニュー内容は「ごはん、ピーマン肉詰フライ、南瓜のそぼろ煮、マカロニサラダ、みそ汁」だった。
なお、患者18人のうち1人が入院となったが、この入院者も含む18人は、現在全員が快方に向かっている。
静岡市では、この亀寿庵ショートステイ・デイサービス瀬名の食事提供事業を運営する株式会社エムズライフに対し、4月12日から当面の間、営業を禁止とする措置をとった。
ウエルシュ菌は、ヒトや動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布する嫌気性桿菌。熱に強い芽胞を作ることが特徴的で、高温でも死滅せずに生き残る。
大量調理の際、大釜などで加熱調理を行った場合や粘性の強い食品であった場合、中心部が酸素のない状態となり、嫌気性のウエルシュ菌にとって好ましい環境となるため、食品温度がとくに発育に適した43~47度程度になると、発芽し急速に増殖を始める。
食品中で大量に増殖したウエルシュ菌が食べ物とともに摂取され、小腸内で増殖、菌が芽胞型に移行する際、エンテロトキシンという毒素が産生されて下痢などの症状が発生する。嘔吐や発熱が生じることはあまりない。
潜伏期間は6~18時間で、多くは軽い症状で済むが、加熱済みの食品は安全と考えていると、発生を招きやすい。
カレーやシチュー、煮物、スープなどでとくに注意が必要で、予防するには、前日調理や作り置きを避け、調理後速やかに食べるようにすること、調理中はよくかき混ぜ、鍋底までしっかり空気を送りながら加熱するようにすること、大量調理時には、菌の発育温度帯である10~60度にある時間を極力短くし、小分けして速やかに冷却するなどし、室温で放置するといったことをしないよう注意することがポイントとなる。
(画像はプレスリリースより)
なお、患者18人のうち1人が入院となったが、この入院者も含む18人は、現在全員が快方に向かっている。
静岡市では、この亀寿庵ショートステイ・デイサービス瀬名の食事提供事業を運営する株式会社エムズライフに対し、4月12日から当面の間、営業を禁止とする措置をとった。
ウエルシュ菌は、ヒトや動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布する嫌気性桿菌。熱に強い芽胞を作ることが特徴的で、高温でも死滅せずに生き残る。
大量調理の際、大釜などで加熱調理を行った場合や粘性の強い食品であった場合、中心部が酸素のない状態となり、嫌気性のウエルシュ菌にとって好ましい環境となるため、食品温度がとくに発育に適した43~47度程度になると、発芽し急速に増殖を始める。
食品中で大量に増殖したウエルシュ菌が食べ物とともに摂取され、小腸内で増殖、菌が芽胞型に移行する際、エンテロトキシンという毒素が産生されて下痢などの症状が発生する。嘔吐や発熱が生じることはあまりない。
潜伏期間は6~18時間で、多くは軽い症状で済むが、加熱済みの食品は安全と考えていると、発生を招きやすい。
カレーやシチュー、煮物、スープなどでとくに注意が必要で、予防するには、前日調理や作り置きを避け、調理後速やかに食べるようにすること、調理中はよくかき混ぜ、鍋底までしっかり空気を送りながら加熱するようにすること、大量調理時には、菌の発育温度帯である10~60度にある時間を極力短くし、小分けして速やかに冷却するなどし、室温で放置するといったことをしないよう注意することがポイントとなる。
(画像はプレスリリースより)