人事に携わったことがある者としてつらつらと書かせてください。
一部の方がおっしゃるようにいかなる手段でも採用を通知してしまったら相手の落ち度ではない限りひっくり返せません。
労働者の権利というのはとても大きく、労働者を守るために法律があり、残念ながら雇用者のための法律ではありません。
この場合の落ち度とは、一例ですが経歴詐称や免許所持の虚偽などあきらかに騙す目的で虚偽申告したりなどです。
経歴詐称や虚偽申告であっても業務上必要な資格ではなかったり経歴や経験を求めていなければ不採用とできない場合もあります。
採用の通知に限らずですが口約束も契約であり一度成立した契約は守られます。
たとえばですが、お調子者の雇用者(代表者等)が最終面接時に軽口で「合格」と言ってしまっても、もうこれで採用通知になる場合があります。
あとから文書で不合格を通知しても、先に口頭で伝えた合格が優先されることもあります。
労働者の権利はとても大きく、採用通知を一度でも通告すれば法的に契約が成立したとみなされ労働者が守られます。
形式上は弁護士がいなくても訴訟は起こせますので、刺激せずにお引き取りいただけるよう対応したほうがいいかもしれないですね。
威圧的な対応をすると相手も意固地になりますのでこれ以上のトラブルは避け、金銭など絡まずに解決したほうが良いと思います。
お金を払うということはトラブルの原因が雇用者の責任であることを認めることになりかねませんし、法的には余計ややこしくなります。
金銭で解決する気持ちが本当に強いのであれば弁護士など法に明るい方に金銭による和解の契約書を作成してもらったほうが良いかと思います。
あと口封じも。
素人が素人の口を金でふさぐというのは一番危険ですし、金銭解決は会社の名を汚すことになりませんので。
頭の痛い事案ですが、本来解決に動くべきは採用責任者です。
あなたは不採用のために必要な情報を社内で共有強化に努めてください。
あなたの主観で伝えず事実のみを伝えて、感情的に排除しようとしていると思われないように気をつけて。
今後は採用通知書と雇用条件通知書を持って採用通知とすることを人事には徹底していただくようお願いしてもよいかと思います。
こんなトラブル二度とごめんですよね。
どこも人手不足なので上層部などは頭数を揃えたがりますが、有用な人材を引き当てないと余計に社内が疲弊し組織が崩壊しかねませんよね。
就職活動は一般的に企業側に大きな権利があるように見えますが、実際は労働者が働くかどうかの権利を持っており、労働者の権利が最も尊重され法的に守られます。
最近はこういった認識が一般的になりましたので、雇用側が採用について二転三転したりするとつけこまれやすいです。
尋常ではないストレス状態かと思いますが大事にならずに解決できることを祈ってます。
2024/03/05