相談、拝見しました。ほとんど同じ経験をもついち男性栄養士です。
長文になってしまったので時間があるときにお読みください。
私の場合は最初に入った直営の病院を同じように試用期間3カ月で退職しました。私は大学で専門していたのが臨床栄養学でなく、ほかごとの研究に没頭していたものの、その研究の先行きが不安になったため、いち栄養士として働く決意で、出身は東海地方で、大学は関西ですが、関東の病院で働くことしました。
退職の理由もほぼ同じです。男性だからまた、別の仕事があるだろうとかいろいろな理由を付けられましたが、今思うと、社会人としての自分の配慮や努力が足りなかったと思います。
私の場合はそのあと、地元に帰りました。そこで仕事をさがし、産休の期限付きの仕事を1年半したあと、現在の仕事(北陸地方の病院の委託)につきました。
私も産休の代わりの期限付きの仕事(非正社員)をするにあたっては、男性であることもあり、悩みましたが、自身のスキルアップのためとおもって、1年半すごしました。
今はつらいことを考えてまうのはもっともですが、実際、働いていくうちに、その時の自分のダメさがよくわかってきますし、どんどん新しい人に教える立場になって、わかることもあります。今となっては笑い話です。そればっかりは、栄養士の経験をつむことでしか、わからないと思うので、早く次の良い仕事が見つかることを願っています。
私の経験から、アドバイスできることというと、まず、なぜ関西の直営の病院を選ばれるのか、ということです。
もちろん、関西のほうが、魅力的な求人が多いのはわかります。しかし応募の倍率も上がりますし、悪い言い方をすれば、すぐ次が見つかる状況にあります。そういった採用面接のときに、地元でなく、また大学がその地方になく、しかも友達もあまりいないのに、関西の病院を選ぶ理由をしっかり言えなければなりません。実際に採用担当の人がそこが言えないときは採用できないといわれていました。その点地元だと、「親の世話が必要で」の一言で済みます。
また、直営の病院を選ばれるにも理由が要ります。私も最初はNSTがなんとなくやってみたいという程度で選んでいましたが、それでは採用する側にとっては、良く聞く話だそうです。そこの病院でしたいことを明確にしないといけないそうです。
もうひとつ言えば、言葉の問題があります。関西弁はどの程度理解できたのでしょうか。栄養士の仕事の基本は、やはりコミュニケーションです。地元で働くことのメリットは、方言があっても理解しやすいことです。言葉は地方によって違いがあり、その違いを嗅ぎ分けていかないと、うまくコミュニケーションが取れない時があります。
だから、私個人の意見としては、一度地元に帰られて見ては?とおもうのです。
ここからは私の場合ですが、結局地元を離れ、北陸地方を選んだ理由と今の会社を選んだ理由について書きます。
産休で働いていた1年半の間に、どうしても譲れないことがみつかりました。それを実現するには委託でもいいのではないかと考えるようになったこと。日本中どこで生活してもよいと両親の協力も得られたこと。また、その時の上司にもいろいろ相談したこと。そして今の会社の理念がすごく気に入ったことで、この会社を選びました。もちろん、理想通りではありませんが、大方この選択は良かったと思っています。
最後に一つだけ、投稿された相談内容で気になっていることですが、地元に帰ることが、楽な道なのでしょうか。気持ちを分かち合える友がいるということは素晴らしいことですし、栄養士の仕事が、関西や大都市だから、厳しい道、正しい道であるとは私は思いません。実際、今私は食べたことかった、北陸地方の料理を勉強ができています。どんな地方であれ、どんな形であれ、栄養士の仕事はできると思います。
そんな栄養士の仕事が気に入ってくれたら幸いです。
どこかでばったり会ったら、今の経験を笑い話にしましょう(笑)。
応援しています。
2012/09/01