回答が無いようだったので
細部まで疑問を持って勉強しているのですね
甲状腺ホルモンについて
甲状腺ホルモン(アミン型ホルモン)のサイロキシン(T4)は血中濃度・生理作用が強く、トリヨードサイロニン(T3)活性力が強いです。
これら2つのホルモンの作用はa. 基礎代謝亢進(体温・熱産生)b. 蛋白質合成促進c. グリコーゲン分解促進(血糖値上昇)d. 血中遊離脂肪酸の増加(脂肪分解促進)e. 発育促進(成長ホルモンの補助)です。
甲状腺機能亢進症では中性脂肪・コレステロール等の上昇は見られませんが、遊離脂肪酸は高値になります。逆に甲状腺機能低下症では遊離脂肪酸は減少します。
遊離脂肪酸(FFA,NEFA)について測定原理から (抜粋)
【遊離脂肪酸(FFA,NEFA)は血中で70~87%がアルブミンと結合して存在する。遊離脂肪酸濃度は主として脂肪組織の中性脂肪のホルモン感受性リパーゼによる分解とFFAの放出、肝臓での取り込みによって調節され、糖・脂質代謝状態を反映している。
FFAの測定は糖尿病や高脂血症などの代謝性疾患の病態把握に有用。
FFAを上昇させる因子としてアドレナリン、ノルアドレナリン、ACTH、TSH、MSH、GH、ADH、グルカゴン、副腎皮質ホルモン、カフェイン、テオフィリン、L-dopa、ヘパリンなどがあり、また逆にFFAを低下させる因子としてインスリン、プロスタグランジンE1、ニコチン酸、βブロッカー、reserpine、経口糖尿病薬、CPIBなどがある。】
脂肪肝とは (抜粋)
【肝臓は脂肪代謝の中心である。肝細胞に摂取された脂肪酸は酸化されて、一部は中性脂肪(TG)となり、リン脂質・ア ポタンパクの供給を受けてリポタンパクとして血中に放出される。残りの中性脂肪は脂肪滴として肝細胞に貯蔵される。 したがって過剰な脂肪の摂取は中性脂肪の蓄積を肝臓に招き、脂肪肝となる。悪化すると脂肪性の肝硬変へと発展する。 ただし代謝性の脂肪肝は可逆性であり、肝不全を伴なうことは少ない 】
つまり甲状腺機能亢進症では代謝が亢進して遊離脂肪酸が上昇し、脂肪酸から作られる中性脂肪の蓄積を肝臓に招き脂肪肝となります。
抜粋ばかりで自分の言葉に直さず、ごめんなさい。こんな感じで分かりますでしょうか?
甲状腺機能亢進症では、TGの低下の方が知られていますので、きっとそれとごっちゃになってしまったのではないでしょうか?
いろいろ見て、頑張って勉強して下さい
2010/12/14