リスクマネジメント
栄養士、看護師、医師、などなど。。。
医療界に限らず、
さまざまな専門職、労働者が連携しあい、
ひとつの仕事を成し遂げる。
唯一無二の命を守り、育む中で、
患者さんはもちろん、
その周りに携わる多くの人たちが、
いつも危険と隣り合わせ。
リスクマネジメントとして、
組織的な整備が進化してきた昨今ですが、
そのシステムが形骸化している現状も多く見られます。
利己的なコミュニケーションが横行する世の中ですが、
一番は、同じ空間をともにする人、一人ひとりが
安全で安心な気持ちで業務に取り組め、
患者(クライアント)さんに接する
心のキャパシティの必要性を感じます。
それは、専門家としてだけでなく、
まず人としての素養として。
私は数年前、大学病院に勤務していました。
ヒューマンエラーは決してゼロにはならないことを
皆が理解して、
だからこそ、互いを尊重し、助け、励まし、補完しあう
心のシステムが必要と教わり、
煩雑な業務でしたが、
新人の私でも、落ち着いて業務ができる環境にあったことを
とても感謝しています。
今は、保育所で栄養士をしています。
アレルギーや保護者の過剰要求で、
安全システムがない中、
ストレスが溜まっていく現場を少し恐ろしく思っています。
数年前のとある新聞に、
「栄養士 調理場からベッドサイドへ」という記事がありました。
それは、同時に医療職として、他の専門職と同様に
命に対する重大な責務を負うことと私は理解しました。
医療現場だけではなく、
今は福祉、学校、企業、その他全ての食の臨床において、
それが栄養士という専門職能の当然の倫理観として、
自覚していく必要があるのではないでしょうか。
今回の件は同志としてとても残念なことですが、
この事例を自らに生かし、
受け身ではなく、
積極的にリスクを予見し、対処する力を養っていきたいと思います。
それが後に続く、後輩たちのためでもあり
今回の被害者の方や当事者の方たちのためでもあると思いました。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。
2010/01/25