世界の栄養不良対策を議論する「東京栄養サミット2021」で、岸田首相が途上国に20億ドル(約2250億円)超の資金援助を表明することがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界的に飢餓など栄養状態に問題がある人が増えており、政府は大規模な資金を拠出することで、改善への取り組みを牽引(けんいん)したい考えだ。
複数の政府関係者が明らかにした。
栄養サミットは7、8日に東京都内で開かれ、首相や林外相が出席するほか、オンライン形式を含め、計80以上の国や国際機関、民間企業などの幹部が参加する。首相は7日に行うスピーチで、資金援助とあわせ、食料の安定供給に向けた持続可能なシステムの構築や、世界保健機関(WHO)を通じた栄養事業への協力などの支援策も示す見通しだ。
今回のサミットでは、コロナ禍で食料のサプライチェーン(供給網)が滞っていることを受け、安定的な食料調達システムの確立などが議題となる。そのほか、適正以上の量を食べて生活習慣病を引き起こす「過栄養」の問題も初めて取り上げる。各国や企業による支援策は、成果文書「東京栄養宣言」としてまとめられる方向だ。
外務省などによると、2020年に世界で飢餓に直面した人は推計約8億人に上り、新型コロナ感染拡大前の19年と比べて約1億6100万人増加した。発育阻害の状態にある5歳未満の子どもは推計で1億4000万人以上に達したという。
◆栄養サミット=2012年に英国がロンドン五輪に合わせて開催した「飢餓サミット」をきっかけに、夏季五輪に合わせてホスト国が主催する慣例となった。3回目の今回は、24年パリ五輪のホスト国・フランスのルドリアン外相、インドネシアのジョコ大統領のほか、国連のグテレス事務総長、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏らがオンラインで参加する予定だ。
◆日本の主な途上国支援策
▽食料安定供給へのシステム構築
▽WHOを通じた栄養事業への協力
▽栄養調査や指導、学校給食の普及
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/途上国の飢餓対策に20億ドル超援助-首相が-東京栄養サミット-で表明へ/ar-AARrX2s
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