情報 ランセット誌への林芳正外務大臣寄稿「東京栄養サミット2021

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2021/12/02 21:49:23

ランセット誌への林芳正外務大臣寄稿「東京栄養サミット2021は持続可能な開発目標の達成に向けた歴史的好機」

12月1日、林芳正外務大臣の寄稿が、世界で最も評価が高い医学雑誌のひとつであるランセット誌に掲載されました。これは、12月7日から8日に開催予定の東京栄養サミット2021に先立ち、世界の栄養改善や国際保健に貢献していくとの日本の決意を示したものです。
 寄稿の要旨は以下の通りです。

栄養は、人々の健康と福祉の基礎であるとともに、持続可能な開発及び経済成長の基盤である。
栄養不良への取組は、持続可能な開発に向けた極めて重要な課題である。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う栄養不良の急増、食料システムに対する気候変動の影響といった複雑な問題に直面する中、健康かつ持続可能な食を通じた栄養不良への取組の重要性や緊急性が一層高まっている。
東京栄養サミットでは、低栄養と過栄養の栄養不良の二重負荷を含む、あらゆる形態の栄養不良に対応し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成を目指す。
世界で最も長寿の国の一つであり、経済成長を遂げる以前から栄養改善への投資を開始した経験を有する日本は、誰一人取り残さない人間の安全保障の理念のもと、栄養改善に向けて国際的なコミットメントを促していく。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_001006.html

【追記:2021/12/02 21:52】
【仮訳】
東京栄養サミット 2021 は持続可能な開発目標の達成に向けた歴史的好機
日本国外務大臣 林芳正
栄養は、人々の健康と福祉の基礎であるとともに、持続可能な開発及び経済成 長の基盤である。良好な栄養への投資は、人々の健康を改善し、一人ひとりの可 能性及び生産性を伸ばし、国の経済発展を支える機会となる。日本政府は、2013 年のロンドン、2016年のリオに次ぐ3回目の栄養サミットとして、12月7日及び 8日に「東京栄養サミット 2021」を開催する。東京栄養サミットは、世界の栄養 改善の現状と課題を見つめ直し、より良い栄養のための国際的な努力を推進する ことを目的としている。東京栄養サミットは、栄養のための行動の 10 年、WHO 国 際栄養目標、持続可能な開発のための 2030 アジェンダを始めとする国際的な目 標とターゲット達成のために加速化する取組として、低栄養と過栄養の栄養不良 の二重負荷を含む、あらゆる形態の栄養不良へ対応することとなる。
世界は栄養不良という複雑な問題に直面している。2020 年現在、およそ世界の 10 人に 1 人が低栄養である一方、2016 年の時点で世界の成人の約 13%が肥満で ある。新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響により、あらゆる形態の栄 養不良の急増が予測されている。特に子供の発育阻害や消耗症は心身の発育に影 響を与えるのみならず、将来の過体重や肥満につながりやすく、循環器疾患や糖 尿病といった非感染症疾患の主要な発症リスクとなる。食料システムは気候変動 の影響に一層脆弱となっている。したがって、地球環境を守りながら、増加する 人口を養うためには、持続可能な食料システムが極めて重要となる。また、栄養 が SDGs の全 17 ゴールに関連することを認識することが重要であり、国連は、栄 養を、食料システムとともに、SDGs 達成に必要な転換のための6つの主要なエン トリーポイントの1つとみなしている。したがって、栄養不良への取組は、全て の国・地域にとって、持続可能な開発に向けた極めて重要な課題である。更に、 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、世界の栄養不良に苦しむ人口の 増加が予測されており、栄養不良への取組の重要性や緊急性が一層高まっている。

【追記:2021/12/02 21:53】
これらを背景として、日本は、栄養に関連する人間の安全保障や食料安全保障
の重要性を再確認するため、東京栄養サミットに向けた準備を進めている。東京
栄養サミットの主催国である日本は、世界で最も長寿の国の一つであるが、その
理由の一つは、特に厳しい低栄養を経験した戦後においても、政府が栄養改善へ

の投資を行ってきたことにある。1961 年の国民皆保険の達成に加えて、栄養も、 人々の健康の基盤を築くために重要な役割を果たしてきた。日本は全国各地及び 様々なセクターに栄養専門職を配置し、乳幼児期から高齢期まで全ライフコース を対象とした栄養サービスを確立した。これは、栄養の UHC への統合の一つのモ デルと考えられる。日本はまた、地震や津波など、自然災害によりもたらされる 困難な状況においても、健康的な食を支援するための取組を実施してきた。日本 は、戦前戦後の期間において低栄養を経験したが、経済成長と世界一の長寿国化 を達成することができた。日本は、こうした包括的かつ包摂的な栄養政策の展開 を通じて、思いやりと強靭性を兼ね備えた「誰一人取り残さない」社会を構築す るために努力していく。これは、持続可能な開発のための2030アジェンダの理念 と合致するものである。

【追記:2021/12/02 21:53】
東京栄養サミットでは、5つの主要テーマに焦点を当てる。第1のテーマは健 康である。栄養は、疾病の予防・治療を含む健康の保持増進に不可欠であり、各 国の医療システムやサービスに栄養サービスを含めること、すなわち、栄養を UHC に統合することが必要である。第2のテーマは食料システムであり、食料システ ムは、持続可能な形で健康的な食と栄養を推進する。健康的な食へのアクセスを 確保しつつ、気候変動や新興感染症や再興感染症にも強靭な食料システムを構築 することが重要である。東京栄養サミットでは、2021 年9月に開催された国連食 料システムサミットの成果を再確認しつつ、食料システムの変革について議論を 行う。第3のテーマは強靭性である。紛争や大規模災害など脆弱な状況下におい ては、栄養不良が特に課題となる。誰一人取り残さないためには、最も脆弱な人々 に対する効果的な栄養不良対策が喫緊の課題である。第4のテーマはデータに基 づく説明責任である。質の高いデータ収集とエビデンスに基づいた進捗状況の測 定及び報告は、栄養改善を促進するための鍵となる。開発途上国における発育不 全に対する直接的な栄養介入の費用対効果分析など、世界にはいくつかの先例が ある。このようなエビデンスベースの措置を強化するとともに、栄養のための成 果をさらに引き出すための投資を促進すべきであることから、第5のテーマは財 源となる。着実に栄養改善を進めるためには、資金を確保し、維持することはも とより、革新的かつ触媒的な新しい資金調達モデルが必要である。東京栄養サミ ットにおいて、各国政府、国際機関、民間企業、市民社会を始めとする全てのス テークホルダーから、これらのテーマに関連する野心的かつ強健なコミットメン トが数多く表明されることを期待している。
東京栄養サミット2021は時宜を得たものであり、栄養改善のために、地球
規模かつマルチ・ステークホルダーで行われる努力を推進する契機となる。日本

は、真に誰一人取り残さないために、栄養改善の推進のための国際的なコミット
メントを加速させる決意である。

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