食物アレルギーのある子供と保護者に好評の低アレルゲン給食メニューを家庭でも調理できるようにと、大阪府箕面市にキャンパスがある大阪青山大の健康栄養学科講師が、レシピ本「箕面のおいしい低アレルゲン献立給食レシピ」を作成した。同市の小中学校で提供されている低アレルゲン給食の調理法が、家庭用にアレンジされている。
同市教委によると、同市では平成31年1月から、卵や小麦、牛乳などアレルギーの原因となる食品をできるだけ使用しない「低アレルゲン献立」が、市立の全小中学校で給食に採用された。
学校給食で、アレルギーのある子供だけに原因物質(アレルゲン)を取り除いた「除去おかず」を提供することは、全国で実施されている。しかし、一部の子供だけに異なる献立が配られることで誤配や誤食などの恐れがあるため、同市では、全員に同じ「低アレルゲン献立」を食べてもらうことにした。
レシピ本の作成者は、同大健康栄養学科の蜂須賀のぞみ講師。市教育研究会食育部会の協力を得て、給食のレシピを家庭でも調理できるようにアレンジした。掲載しているのは約55品のレシピ。大型の調理器具や大量の食材を使う調理法を、家庭の台所でも可能なものに「サイズダウン」するため、試作を重ねて完成させた。同市内の小中学校や府内の市町村教委への寄贈を検討している。
蜂須賀講師は「学校給食を、より多くの子供たちに安心して食べてほしいという思いから、箕面市は低アレルゲン献立の給食に踏み出しました。この給食のおいしさを、家族で一緒に楽しんでいただけたら」と話している。
68ページで千円(税込み、送料別)。購入申し込みは大阪青山大地域連携課の窓口で受け付けている。https://www.msn.com/ja-jp/news/national/大阪・箕面市立小中学校の「低アレルゲン給食」家庭用レシピに/ar-AAM3wqn
【追記:2021/07/13 21:26】
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おいしさ・栄養価・コストを両立させた「低アレルゲン献立」を実現。箕面市の学校給食のひみつ
2020年11月16日
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大阪府箕面市は、全献立において卵、牛乳・乳製品、小麦・小麦製品、えび、かに、そば、落花生(特定原材料7品目)を調理に使用しない「低アレルゲン献立」を実施しています。箕面市で5年以上、管理栄養士として学校給食に携わってきた白井さんに、低アレルゲン献立を導入した理由やメニューの工夫について伺いました。
ヒントは「なかよし給食」。低アレルゲン献立考案のきっかけ
━━ 多くの子どもが同じメニューを食べられる低アレルゲン献立は、現場の負担を少なくしながら事故を防止できる非常に画期的なアイデアだと感じました。考案したきっかけは、どのようなものだったのでしょうか?
平成24年に東京都調布市の小学校で、粉チーズ入りのじゃがいものチヂミを食べた児童が死亡するアレルギー事故が起こりました。その翌年、平成25年に箕面市では中学校給食をスタートすることになっていたので、給食を提供するにあたってどのようにアレルギーに対応するべきか、改めて検討する必要がありました。
当初は一人ひとりの生徒のアレルギーに個別に対応して除去する方法を考えていたのですが、門真市の保育所で実施された卵・牛乳・小麦を最初から使わないメニューを提供する「なかよし給食」の事例を知り、こちらのほうが事故を防げるのではないか?と考えるようになりました。低アレルゲン献立を検討し始めたのはその頃です。
食物アレルギーは年々増加・複雑化。個別除去のリスクを懸念
━━ では、低アレルゲン献立を実施する以前は、どのようにアレルギー対応を行っていたのでしょうか。課題は感じていましたか?
もともと小学校給食ではアレルギー対応を個別で行っていました。たとえば献立に八宝菜があり、そこにアレルギーのある食材が使われている場合には、対象の食材のみ除去したおかずを提供するという方法です。
https://about.caneat.jp/column/20201116/
【追記:2021/07/13 21:29】
箕面市の低アレルゲン献立について:https://www.city.minoh.lg.jp/kyushoku/teiarerugen.html
箕面市給食ブログ:https://blog.goo.ne.jp/minohpakupaku
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