はじめまして
参考になるかどうかはわかりませんが、施設栄養士をしていたころのことを書いてみます。その時の委託のチーフは話しやすい人だったので、異物混入した時は、いっしょに現物をみて原因や対策を考えていました。
看護師長に原因の絞り込みと対策が取りやすいので、できるだけ何もせずに現物を置いてもらうようお願いしていました。現物はとても大事でした。最初は現物は廃棄されたり、髪の毛だったら抜いてあったり、混ぜていたり、大体は操作が入っていました。操作が入っている場合、そのことを正確に教えてもらうことでした。それと、聞いたことを勘違いしないようにすることでした。「髪の毛が入っている」では、操作がない場合で、髪の毛が上にのっているのか、ごはんと絡まっているのか、器の底に張り付いているのかなどにより対応が違いました。一番は現物を見ることでした。
ビニールであれば、「種類が分かる」や「破片と袋が一致する」などで特定できる場合がありますが、わからない場合や特定できても委託会社の責任と考えにくい場合もありました。対応が気を付けるぐらいしか思いつかないのもありました。
ビニールが「病棟→下膳→洗浄機洗浄(食器、トレー、調理器具など)→乾燥→調理・盛付・配膳→食事」の経路を通ってくるのではないかと考えられるケースがありました。下膳時、牛乳のストローのビニール、薬の袋の切れ端、何かわからないビニールが、トレーや食器とともに分別漏れで一緒に返却されていました。洗浄機も古いこともありました。このケースでは下膳時ビニールを、施設側が完全に分別していれば発生しないと思われますが、やはり漏れがあるので厨房作業も気を付けてもらうようお願いしていました。
どれも冷凍食品の青菜だったと思いますが、仕込み時にビニール片、髪の毛、虫が入っているのを見つけてもらえたことがあります。見つけてもらえたことにとても感謝しました。自分ならスルーしてしまうのではと思えるほど、見分けがつかないものだったと記憶しています。この場合、これからも注意して仕込みをしてもらうぐらいしか対応方法が思い浮かびません。発見するのは大変難しいケースだと思います。
ごはんとほぼ同じ色で小さいプラスティック片がごはんに混入していました。原因はしばらくわからず納品された米にすでに入っているのもと考えていました。お米ケースの蓋の内側の突起が風化して取れたものでした。お米ケースは廃棄し購入にました。蓋自体はしっかりしていたので、気がつきにくものでした。施設の厨房機器や器具や備品は古いものが多く、なかなか新しいものを購入してもらえない状況でした。
髪の毛は、納品の食品から食事に関わる人すべて、食べる人まで混入元になる可能性があります。また、施設の回りは田畑だったので虫には困りました。虫が酢の物にダイビングして死亡するのを見たり、手に取った食器の蓋の表と裏を動き回るのをみたり、食器乾燥機の器の重なりの間に入り込んで死亡したり、このような虫に対する決定的な対策は思いつきませんでした。虫は見つけたらアルコールで退治するとか、器をラップするとか、出入り口のドアは開けた状態で放置しないとかぐらいです。施設としては、害虫駆除の回数を増やす、防虫対策で設備を整えるなどですが費用で難しい問題でした。
厨房機器の改善が作業工程改善、衛生改善、異物混入対策つながることは施設の役割と思います。
確かに委託の異物混入対応の重要性は大きいと思います。ただ異物混入がすべて委託側の問題と受けとられるような形には違和感を感じます。
2018/10/15