1日6回よりも2回の食事、2型糖尿病インスリン感受性改善

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2013/07/10 19:08:22

下記の記事を見つけたのですが、この調査は何故
3回食ではなく2回食と6回食との比較したのでしょうか

この結果から栄養相談すると、仕事で夕食が遅くなる方に
分割食を勧めるよりも、いっそのこと夕食を抜いてしまった方が
良いことになってしまいませんか

最近、糖尿病の情報が氾濫して、取捨選択に悩んでしまいます。
皆様から記事を読んだ感想やご意見をいただけると嬉しいです

第73回 米国糖尿病学会(ADA2013) 【開催期間:2013年6月21日~25日】

1日6回よりも2回の食事、2型糖尿病インスリン感受性改善 2013年6月24日 

 2型糖尿病患者の食事療法には、同じカロリーでも、1日の食事回数の違いや、朝食や夕食に対する比重の置き方で体重が変化するなどの様々な報告がある。そこで、チェコInstitute for Clinical and Experimental MedicineのHana Kahleova氏らは、2型糖尿病患者を対象に、同一栄養素で同カロリーの食事を1日2回と6回の2群に分け、体重やインスリン分泌能などを検討した結果を6月23日に発表した。Kahleova氏は、1日2回の食事は、6回の食事よりもBMI、肝脂肪含有率などが低下し、さらにインスリン感受性の改善も見られたことから、2型糖尿病患者の食事療法として有効な可能性があると解説した。
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 対象となったのは、経口血糖降下薬を服用中の2型糖尿病患者54人。1日摂取カロリーを500kcal減らしたカロリー制限食(炭水化物50-55%、タンパク質20-25%、脂質25-30%、コレステロール200mg/日未満、食物繊維30-40g/日)を1日2回に分けて摂取する群(以下、1日2回食群)と1日6回に分けて摂取する群(以下、1日6回食群)の2群に無作為に割り付け、それぞれ12週間ずつのクロスオーバー試験を実施した。

 1日2回食群は朝食(6-10時)、昼食(12-16時)の2回に分けて摂取し、1日6回食群は朝食(6-8時)、軽食(8-10時)、昼食(11-13時)、軽食(14-15時)、夕食(17-18時)、2度目の夕食(20-21時)の6回に分けて摂取した。

 患者背景は平均年齢59.4歳、男性29人、女性25人、平均糖尿病罹病期間8.1年、喫煙者19%、体重94.1kg、BMI 32.6kg/m² 、HbA1c 7.2%だった。

 体重について見ると、両群ともにベースラインよりも減少したが、1日2回食群の方が1日6回食群よりも体重減少幅が有意に大きかった(p<0.001)。BMIも同様に、1日6回食群は0.82 kg/m²の低下だったのに対し、1日2回食群は1.23 kg/m²の低下と、1日2回食群の方で有意に大きな低下が認められた(p<0.001)。

 空腹時血糖値、血中C-ペプチド、空腹時グルカゴンも同様の傾向が見られ、1日2回食群の方が1日6回食群よりも有意に低下幅が大きかった。一方、糖代謝クリアランス率(MCR)、HbA1cは両群に有意な差は認められなかった。

 また、肝脂肪含有率について見ても、両群で低下が見られたが、1日6回食群は3.4%の低下に対し1日2回食群は4.2%の低下と、1日2回食群の方が有意に大きく低下した(p=0.03)。

 さらにインスリン感受性の指標であるOGIS(IRI and PG after oral glucose load)は、1日6回食群が8.2 mL.min-1 m-2 の増加だったのに対し、1日2回食群は21.0 mL.min-1 m-2の増加と、1日2回食群でインスリン感受性の大きな改善を示した(p<0.01)。

 これらの結果よりKahleova氏は「1日2回食は6回食に比べ体重、BMI、肝脂肪含有率などの低下をもたらし、さらにインスリン感受性を改善させた」と解説し、「2型糖尿病患者の食事療法として、1日2回食は頻回な食事よりも有効な可能性がある」と指摘した。

遠藤 理香(第73回米国糖尿病学会 取材チーム

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