病院や介護の栄養士なら一度は思ったことがあるでしょう
=胃ろうへの移行の疑問=
新聞に胃ろうについての記事があったので皆さんと共有します。
「本当にやって良かったのかなあ、と思うことがあるんです」
病院のベッドで横たわる夫の隣で女性は、60代の夫が3年前、脳出血で倒れ、そのまま寝たきりになり、食べ物ものみ込めず、医師に「餓死する」と言われ、やむなく胃に穴を開けて直接栄養を送り込む「胃ろう」を設けたといいます。
3度の転院を繰り返してようやく1年前、名古屋市内の療養型病床に落ち着いたが、回復の見込みもなく横たわる夫の姿に、女性の思いは揺れる・・・
胃ろうを設ける患者は年間20万人に上ると言われ
年々技術も向上しているということでその人数も急増しています
私がまだ栄養士として働く前
祖母の喉頭がんが進行して、最後は食事が摂れなくなり
胃ろうへと移行しました。
食べることが大好きだった祖母の胃ろうの姿は
それはそれは切なく 哀しいものでした。
口の中は乾き、舌の皮はめくれ
話上手だった祖母の口はどんどん衰えていき
胃ろうからの栄養でなんとか生きながらえているものの
何故かその光景はとても残酷なものでした。
私はまだ無知で胃ろうへの移行がどういう意味を成すか
知る由もありませんでした。
その時は見てるだけの身でしたが
もし今の私なら胃ろうへの移行をとても悩んだかもしれません。
何年後かに介護施設で管理栄養士として働くことになり
『胃ろうになってしまったら もう・・・』
というイメージがついてしまいました。(勿論私個人のイメージなのでそれは人様々です。)
誤嚥性肺炎などのリスクを考えると仕方のない人もいましたが
中にはやはり微妙な状態の患者がいることも確かです。
10年以上生きている方もいらっしゃるみたいですが
やはり生き物が口から栄養を摂取出来なくなるということは
身体にとって とても大きな影響があるんだと思います。
私の祖母は胃ろうに移行してから
2週間程で息を引き取りました。
今医学が進歩して胃ろうの技術も進歩しているのかもしれまれんが
もし自分の患者が経口摂取が難しい状態になり
胃ろうを勧められたとしたら?
やはり最後の最後まで
口から食べられないかということに
私は試行錯誤したいと思います。
それが栄養士として私が出来る最後のあがきです。
皆さんはどう思われますか?
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タイトル:<看取りビジネス>続編(上) 安易な胃ろう疑問
出展元:中日新聞
URL:http://www.chunichi.co.jp/article/feature/kaigo/list/201005/CK2010051502000186.html
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